本を知る。本で知る。

幸せじゃない人がまずやるべきこと

 幸せだと感じられるかどうかは、結局のところ気の持ちようだと言われます。同様に、自分を幸運だと思うか、不運だと思うかもその人の気持ち一つです。
 『百発百中』(斎藤一人、柴村恵美子/著、サンマーク出版/刊)は、何かを思い続けているとやがて現実になるという「引き寄せの法則」から、幸運を引き寄せる考え方と、不運を招いてしまう考え方を教えてくれます。
 今回は、著者の一人である柴村恵美子さんを直撃、本当の「引き寄せの法則」とは何かを語っていただきました。その後編をお届けします。

―また、柴村さんによる第二章には、いいエネルギーを引き寄せられない人は「圧」が弱いと書かれています。この「圧」とはどのようなものなのでしょうか。

柴村:「圧」というのはエネルギーで、つまり「気」ですね。
一人さんも言うんですけど、元気というのは宇宙のエネルギーで、私たちを作ってくれた神様のパワーです。これがたくさんある人が元気な人で、いいエネルギーを引き寄せられる人ということですね。
その「気」は、生きて命あるものを食べることで体に入ってくるわけですけど、逆に出ていってしまうこともあります。人って生活の中で「気」の奪い合いをしているんですよ。コラッと怒られるとシュンとなるでしょう。あれは「気」取られているんです。こういうことが続いて「気」を取られ続けると、だんだん存在感がなくなっていきます。「圧」が弱く、迫力も何も感じない人になってしまうわけです。

―「圧」、つまり「気」を高めていくにはどんなことが必要になりますか?

柴村:元気が戻るようなことをやるしかありません。さっき言ったように、お金を数えるのもいいですし、お札の匂いを嗅ぐこともいいです。もちろん、食べ物から「気」を取り入れるのも一つのやり方ですね。
それと、一人さんの言う「天国考え」や「天国言葉」(「ツイてる」「うれしい」「楽しい」などの前向きな言葉)を使うと、いい「気」を作りあげることができます。その「気」を他の人におすそ分けしてあげれば、相手からもいい「気」を貰えるんです。
もう一つ、「圧」が足りないなと思った時のとっておきの方法があって、「圧!圧!圧!」と「圧」を20回唱えてみるんです。それをやるだけで元気になります。言葉というものはそれ自体に力がありますから、「圧!圧!」と言っているうちに「圧」が上がってくる。

―幸運を引き寄せるために「これはやってはダメ」ということがありましたら教えていただければと思います。

柴村:一番いけないのは、「私なんか…」と自分を卑下することです。どんどん「気」が弱くなってしまいますし、聞かされた人の「気」も奪ってしまいます。
自分で自分を認めるっていうのは全ての始まりなんですよ。どうしてもそれができなかったら、それは「まだ未熟だから改善して一つ上を目指そう」という気持ちを持つこと。そうすればやがて「圧」は上がって、幸運を引き寄せられるようになってくるはずです。

―今現在、どうしても幸せを感じられないという人はどんなところから自分を変えていけばいいのでしょうか。

柴村:小さな幸せを数えてみる癖をつけてみてはいかがでしょうか。「今日もご飯を食べられてよかったな」「息を吸えるだけでありがたいな」というように、普段当たり前のように思っていることに感謝して、それを数えてみると、幸せへの意識が変わりますし、生きていることを実感できるようになると思います。
それと、一つ努力をするとするなら、笑顔の訓練をしてほしいですね。人は何もしないで変わることはできません。自分で何かを変えなければ変われないわけで、その最初のステップとして笑顔になる訓練をやってみてほしいんです。
落語を聞くのでもいいですし、テレビを見てもいいです。一生懸命他人に共感しようと努めて、とにかく笑ってみるということが大事。たとえつまらないと思っていても、笑っているうちに楽しくなってくるものですよ。

―最後になりますが、読者の方々にメッセージをお願いいたします。

柴村:私が今まで言ってきたことは、幸運や成功を引き寄せたかったら、とにかく考え方を変えて「成功脳」になるしかないということです。
じゃあどうすれば「成功脳」になれるかというと、成功者がどんなことを考えているのかを勉強して、マネしてみることです。そして考え方をそっくり取り替えてしまう。それしか自分を変えることはできないんです。
最初のお話に戻りますけど、「引き寄せの法則」っていうのはその人の考え方そのものです。考えて、実践したすべてが形になって現実に現れてくるということ。だからこそ、毎回幸せそうな顔をしている人、いつも上機嫌な人、お金を稼いでいる人など、幸せな成功者のマネをして、その人の考えや行動を身につけることが大事なんです。そうすることが幸せへの一番の近道だと思っています。
最後に、本には書かなかったのですが、一人さんの詩“絶対なる肯定 絶対なる積極 いつでもどこでも命がけ”の意味をお伝えしようと思います。
「命=時間」です。
誰でもいつかは死にます。こうしている間にも時間は流れて、死に向かって少しずつ命が削られているわけです。なので、命がけで仕事をしている、命がけでご飯を食べている、命がけで寝ている。何をしているときも、毎分毎秒命がけで生きているのです。
その時間をどう過ごすかといったら、何があっても前向きに楽しく、肯定で生きる。
「ご飯が食べられてしあわせだな」「今日も目が覚めてうれしいな」
困ったことが起きても「これは何か意味のあることなんだな」「自分が成長するチャンスが来たんだ」
そうすれば自ずと積極が出てきて、積極的に行動したくなるということなのです。
このやって生きたら死ぬ時も「一生懸命生きたな」と後悔せずに済むのではないでしょうか。
だから、ご飯を食べる時も、眠る時も、命がけで幸せに向かって、幸せになるための勉強をしていってほしいですね。
(新刊JP編集部)

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