あまたの本(電子書籍含む)の中からそのタイトルのみを評価対象として、最も美しく、面白いタイトルがつけられている書籍を表彰する「日本タイトルだけ大賞」。第6回を迎える今回の受賞作が、1月10日21時からのニコニコ生放送にて決定する。
第6回の対象書籍は「2013年に出版された本」で、ノミネート作品は300以上。電子書籍限定の本も対象に含まれているため、例年にも増して秀逸なタイトルが多いという印象だ。
ニコニコ生放送では事前の選考を通過した約50のタイトルから、視聴者の投票によって大賞と残念賞を決定するのだが、今回はノミネート作品の中から、新刊JP編集部が気になるタイトルをピックアップし、分析してみた。
■人気作品のパロディはどう評価される?
まず目につくのが人気作品のパロディとも思えるタイトルだ。
『進撃の童貞』(関上直人/著)はアマゾンキンドルストア上で無料配信されている電子書籍だが、『進撃の…』と聞くとどうしてもあの人気マンガを思い出す。
『オレたちゃブラック入社組だよ!』(烏丸朔馬/著)もアマゾンキンドルストアで配信(こちらは有料)されている電子書籍。ドラマ「半沢直樹」の原作にもなったシリーズ小説のタイトルを彷彿とさせる。「ブラック入社組だよ!」と微妙に投げやりなところもいい。
■インパクトだけはすごいタイトル
いきなりそのタイトルを見て、強烈なインパクトを残していくタイトルがいくつかあったので、その中から2つほどピックアップしよう。
まずは『立ち読みしなさい!』(苫米地英人/著、サイゾー/刊)。本屋で堂々と「立ち読みしなさい!」。よく分からないけれどつい立ち読みしたくなってしまう。『おにより つよい およめさん』(井上よう子/著、吉田尚令/イラスト、岩崎書店/刊)は子ども向けの創作絵本だが、これもタイトルのインパクトは大。所帯持ちの男性の中には「うんうん」と頷く人も多いはずだ。
■残念賞に最も近い作品は?
これまでの5回の傾向を見ると、ギャグ路線もしくは下ネタ路線が走ることが多い「残念賞」。ちなみに前回は『もし、ドラッガーを読んでも勝てないと悟った女子マネージャーが肉体を駆使したら…』(千匹屋某/著、ミヤスリサ、そらもとかん/イラスト、オークス/刊)という官能小説だった。
今回はいわゆる“糞便”をタイトルの中に入れている作品が3作ノミネートされており、その中でも特に目をひいたのが『できる男はウンコがデカい』(藤田紘一郎/著、宝島社/刊)だ。とても真面目な内容の一冊だが、タイトルのインパクトは大きい。生放送される本選に残ればいい線までいけるのではないだろうか。
「第6回日本タイトルだけ大賞」は、2014年1月10日午後9時より、ニコニコ生放送内で放送される。どの作品が本選にのぼり、どの作品が大賞/残念賞に輝くのか。期待して待ちたい。
(新刊JP編集部)
■第6回日本タイトルだけ大賞
2014年1月10日午後9時よりニコニコ生放送で生放送
生放送URL
http://live.nicovideo.jp/watch/lv164296841公式ページ(ノミネート一覧)
http://www.sinkan.jp/special/title_only2013/index.html出演者(敬称略、順不同):山田真哉、ヨシナガ、上田渉、矢島雅弘
【関連記事】
・
あまりにも破天荒なバスケ漫画・
日本で人気のマンガ作品の英語版タイトルを調べてみた・
『もしドラ』効果で急増? 「もし…たら」というタイトルがつけられた本を集めた・
名作揃い?“男”の小説