「目に入れても痛くない」というように、赤ん坊はかわいいものです。どんな親も赤ん坊の笑顔を見ては、すくすくと成長していけるように願うはずです。
しかし、そんな親も多かれ少なかれ、赤ちゃんを泣きやませたり寝かしつけたりすることに四苦八苦しているのではないでしょうか。時には「何をしても泣きやんでくれない」とお手上げ状態になることもあることでしょう。
『カリスマ助産師トコちゃん先生の 赤ちゃんがすぐに泣きやみグッスリ寝てくれる本』(渡部信子/著、すばる舎/刊)は、カリスマ助産師として知られる渡部信子さんが、赤ちゃんが天使の寝顔を見せてくる方法を解説しています。
■キーワードは「まんまる」
赤ちゃんは、胎児の頃に過ごした環境に近い状態になると、心も体も穏やかになって落ち着くといいます。生まれたばかりの赤ちゃんは成長段階ではまだ胎児とあまり変わりません。そのため、少なくとも首が据わるまでは、胎児と同じように育てることを、渡部さんはすすめます。
そのキーワードが「まんまる」です。
胎児が母親のお腹の中でどのような姿勢をしているかは誰もが知っているはずです。あの「まんまる」姿勢こそ、生まれたばかりの赤ちゃんにとって最も快適な姿勢だといえます。
■赤ちゃんが落ち着く「まんまる抱っこ」「まんまるねんね」
本書では抱っこをするときの姿勢である「まんまる抱っこ」、寝るときの姿勢である「まんまるねんね」の環境づくりの方法が図入りで説明されています。ここではその入り口部分を紹介しましょう。
「まんまる抱っこ」とは腕でハンモックを作るようにして抱っこしてあげます。そのときに忘れてはならない三原則がこちら。
・全身を丸く…正面から見たときに、赤ちゃんの背中が滑らかにカーブしていること
・手足を伸ばさない
・ねじらない…上から見たとき、赤ちゃんのお腹がまっすぐになっていればOK。顔・胸・おへそ・足がまっすぐで、曲がったりねじれたりしないように
この「まんまる抱っこ」は片手でも可能なのですが、抱っこする人の手首やひじが柔軟な方がよく、それを鍛えるための体操も紹介されています。
一方の「まんまるねんね」では、「まんまる」姿勢がつくれる環境の作り方が解説されています。
そのヒントとなるのが、かつて日本の農村で普及していた「イジコ(嬰児籠)」という赤ちゃんを寝かせるカゴです。実はこの「イジコ」は「まんまる」姿勢を作るのに適したものでした。これを踏まえて、現代の家庭でも「まんまるねんね」ができるやり方を渡部さんが解説してくれます。
寝る子は育つとよくいいますが、内臓や神経、免疫といった体のしくみは、主に赤ちゃんが眠っている間に発達するといわれています。よく寝る子ほど、病気に強くなるのです。
なかなか泣きやんでくれずに、いつも困っている…という方は、本書を参考にしてみてはいかがでしょうか。
(新刊JP編集部)
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