たとえば、人生を左右するような大事な局面で、自分ではどちらの道を選ぶべきか判断がつかない時、私たちは「運を天に任せて」自分の行動を決めることがあります。
この「天」とは、誤解を恐れずに言うと、人知を超えた大きな存在であり、「神様」と言い換えることもできるでしょう。
もちろん、これを信じるかは人それぞれですが、『天』(斎藤一人、柴村恵美子/著、サンマーク出版/刊)では、「天」とは何か、それを味方につけて生きるにはどうすればいいのかがつづられています。
■「素直さ」は天を味方につける秘訣
本書の著者の一人で「銀座まるかん」の創業者、斎藤一人さんは、「素直さ」「勉強グセ」「働きグセ」の3つが、人生で成功するために必要だとしています。
その中でも一番にくるのが「素直さ」であり、これは天を味方につけるためにも大切です。
人は、ともすると古い観念や過去の自分に執着しがち。これでは、新しい考えを取り入れることはできません。まして、今の自分が幸せを感じられなかったり、現状に不満を持っているのなら、考え方を変える必要があります。
そのためにも古い考え方にとらわれず、新しい考え方や価値観をいつでも受け入れられる素直さは不可欠なのです。
■どんな時でも焦らない
物事がうまくいかず、落ち込んでいる時などは「どうしてあの人にできて、私にはできないんだろう」「このままではみんなに置いていかれてしまう」と焦りを抱くものです。
しかし、焦っている人は「マイナスの波動」を出しています。だから、焦ると余計に悪いことを引き寄せてしまいますし、人の意見を聞く素直さも失ってしまいます。
どんなことがあっても決して焦らず、解決策を冷静に考えられる人に、天は味方するのです。
■他人や神様に依存しない
天が味方する生き方というのは、人や物に依存しない生き方です。
神様が好きな人ほど、お賽銭やお布施をたくさん出したら願いごとが叶う、ご利益のあるものを買えば夢が叶う、という考えになりがちですが、これは自分の人生を他人に委ねてしまうということであり、他力本願の考え方。
天もそれと同じです。
「運を天に任せる」といっても、天に依存するのではなく、まずは自分が自立して、人にいい影響を与えられるようになるのが先決。そのうえで他人と自分両方の幸せを願えるようになれば、自ずと天は味方してくれるはずです。
神様にしても、天にしても、信じるか信じないかも含めて人それぞれ意見が分かれるところです。ただ、自分の目で見える世界が全てだと思わず、もっと大きなものの存在を意識することで、自分を客観視でき、謙虚でいられるというのは、確かにあるのかもしれません。
本書には、「天」について、「天」を味方につける生き方について、斎藤一人さん、柴村恵美子それぞれの考え方がつづられていますので、人生に漠然と不安を感じている人や、仕事や人間関係がうまくいっていないという人は参考にしてみると、悩みを解決する光が見えるかもしれません。
(新刊JP編集部)
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