家族や恋人とうまくいかない、上司に評価されない、友だちに嫉妬されて悪口を言われているなど、自分の日常で起こっているほとんどの問題は、掘り下げていくと「人間関係」につきあたります。それほど私たちの生活において人間関係の比重は大きいのです。
となると、人間関係さえ良好に保つ方法を心得ておけば、日常生活の問題の多くは解決できることになります。
カリスマ歯科医師・メンタルセラピスト・コーチとして、これまで6万人以上のカウンセリング経験がある "心の専門家"で、潜在意識のマスターとして米国からも認められる井上裕之氏が上梓した『すりへった心を満たして「最高の人間関係」でいられる本』(扶桑社/刊)は、まさにそんな観点から書かれた一冊です。
今回はその中から、いい人間関係を引き寄せるための行動をいくつか紹介します。
■「Yes」の返事はすぐにする
職場などで人からものを頼まれた時、「はい」と返事をしていますか?
これは当たり前のことのように思えますが、無言だったり、ただ頷くだけだったり、案外できていない人が多いものです。
頼んだことに対して即座に「はい」と答えると、相手は安心感を覚え、あなたに対して好印象を持ちます。その頼みごとをできるかできないかは別として、声をかけられた段階ではすぐに「はい」と答えることは、いい人間関係を作るうえでとても大切なことなのです。
■人を本気で応援する
ビジネスで成功している人の多くは「人から頼まれごとをした時、自分ができることであればやる」と決めています。これは、人に親切にすれば自分が困った時に助けてくれる人が現れるということを知っているからであり、人のためにできることがあるのは幸せなことだと考えているからです。
自分だけが成功すればいいと考えている人に、いい人間関係が築けるはずもありません。
周囲の人が幸せになることが自分の幸せと考えることができる人だけが、困った時に救いの手を差し出してくれる人が現れるような、本当の人脈を手にすることができます。
■価値観のキャパシティを広げる
自分と同じ価値観の人と仕事をしたり、話したりするのはストレスがなく快適です。しかし、それが長く続くと、他の価値観の人を受け入れにくくなり、やがては価値観が違うということだけで打ち解けることができなくなってしまうことも。
社会の中では同じ価値観の人とだけ付き合うことはほとんど不可能です。そのため、自分と違う価値観を受け入れ、そういった価値観を持つ人と打ち解ける柔軟さがないと、良好な人間関係を築きにくくなってしまいます。
■「いい言葉」で自分の周囲を埋め尽くす
様々な場所で言われていますが、言葉にはとても大きな力があり、言葉一つで人を傷つけることもできれば、優しい気持ちにさせることもできます。
人間関係も一緒です。品のいい丁寧な言葉づかいを心がけていれば、自分の周りに品のいい人を引き寄せますし、粗野な話し方をしていれば浅はかな人を引き寄せてしまいます。
「ありがとう!」「うれしい!」「やったね!」といったポジティブな言葉を常に使っている人の周りに、どんな人が集まってくるかは、説明するまでもないことですよね。
逃げようと思っても逃げられないのが人間関係です。
本書には、周囲の人と良好な関係を築き、発展させていくための考え方やアプローチがまだまだたくさん解説されていて、人見知りの人や対人関係に悩みを持つ人の強い味方となってくれそうです。
(新刊JP編集部)
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