書類や資料がうず高く積まれ、どこに何があるのか自分でもわからない。会社の机がそんな状態になってはいないだろうか。
電話がかかってきたときにメモやペンが見当たらない。請求書が見当たらない。オフィスで働いている人たちは、常に何かを探している。1日10分間何かを探していたとしたら、年間出勤数240日とすると、2400分=40時間を失っていることになる。8時間勤務で換算すると5日間にもなる。100人のオフィスでは、4000時間が失われていることになる。もし、机が整頓されていたら、もっと時間を有意義に使えたはずだ。しかし、時間に追われ、仕事に追われ、書類などはどんどん溜まっていってしまうもの。どうしたら、机を整頓できるのだろうか。
『仕事はできるのに、机がぐちゃぐちゃで困ってるきみへ』(美崎栄一郎/著、 アスコム/刊)では、ある架空の会社で起きる物語を軸に、あなたの机を"秘密基地"に変える方法を7つのミッションに分けて具体的に説明していく。
書類を重ねていって、いつか雪崩を起こす。そんな事態になる前に書類は整頓しておきたいもの。
本書では書類の整理の仕方についても紹介している。
まず、パソコンのモニターの右側に3つに仕切ることができる書類棚を配置する。3つ仕切りの一番左側は、現在もっとも使う頻度の高い仕事の資料を配置する「アグレッシブレーン」。仕切りの真ん中は、請求書や回覧資料など、処理が滞ると同僚に迷惑をかけてしまう書類を一時的に置き、未処理であることがすぐ視認できる「はんこレーン」。右側は、空き時間に読んでおきたい資料や雑誌など、緊急性の低い素材をストックしておく「リーディングレーン」として使う。
ポイントは、保管場所を机の上のアグレッシブレーンと机の引き出し下段の2か所に分けることだと美崎さん。今まさに取り組んでいる仕事に関する書類は、モニターの右側にある書類棚のアグレッシブレーンにカラフルなクリアファイルに入れて置こう。その数は10前後がよい。ファイルの並べ方は特に決めず、使ったものをただ元に戻すだけ。そして、新しいプロジェクトが始まって、ファイルの数が10を大きく超えてくると、優先順位の低いファイルを目の前から消す。
優先順位の低いファイルは、机右下の引き出しの最下段の手前側に移し、縦に並べて保管する。捨てるか判断がつかないものは、引き出しの下段に突っ込んでいく。捨てるかどうかの判断を先延ばしにした上で「押し出し」整理することで、スペースに収まらず押し出された古いものを機械的に捨てていくのだ。
机の上が片付けられないという人はまず、書類を押し出し整理するやり方を試してみてはどうだろうか。机を整頓すれば、仕事の効率アップにつながるはずだ。
(新刊JP編集部)
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