異業種交流会やセミナーなどで手に入れた大量の名刺。しかし、そのほとんどが商談まで繋がらず、整理もできていないという営業マンも多いはず。しかし、「いらない名刺」の山を見て全く使えないと思うか、それを財産だと思うかによって、商談まで持ち込める可能性は大きく変わってきます。
『「見込み客」が勝手に増え続ける仕組み』(細田収/著、日本実業出版社/刊)では、デスクの引き出しの中にある「いらない名刺」を宝の山にする方法について書かれています。
普通、多くの営業マンが新規営業をするとき、「見込み客開拓型」の営業を行います。これは、顧客を3つのステージに分けて考えます。
Stage1 :見込み客
Stage2 :クライアント
Stage3 :ロイヤルクライアント
見込み客とは、自社の商品やサービスに興味のある人や購入見込みのある人とのこと。そこから商談をして、クライアントにし、さらに大口契約者であるロイヤルクライアントとステージを上げていくわけですが、この見込み客を見つけ出すだけでもかなり大変なことです。
例えば10人と面談し、3人の見込み客を見つけます。そこで興味のない7人は終わりです。そして、興味を持つ3人と商談を進めていきます。さらにまた新しい10人と面談...と繰り返していると、常に新しい10人と会い続けなければいけないサイクルが生まれます。
ここで細田さんは、「今、興味がない人」を未来客として「将来の見込み客の候補」と見なすことを提案します。つまり、出会って名刺を交換したすべてが見込み客候補に変わるのです。そして、この未来客は「3つのNo」を持っており、それを解消することで見込み客になる可能性が高まります。
・No Needs ... 今はニーズがない → 売り込まずにニーズが湧くまで待つ。
・No Memory ... 覚えてない → 忘れられない工夫をする。
・No Address ... 連絡先が分からない → すぐ連絡がつくようにする。
細田さんはこの考え方を下敷きに、見込み客を増やし続ける具体的な方法を本書で説明しています。
確かに、そのときは全く自社の商品に興味を持たれなくても、あるちょっとした出来事からニーズが生まれる可能性はあります。名刺ケースの中のたくさんの名刺は大事にとっておいたほうがよさそうです。
(新刊JP編集部)
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