裳裾のような雲をまとった雄渾(ゆうこん)で美しい富士。横山大観と富士山は分かちがたく結びついている――のだが、どうやら大観が富士をたくさん描くようになったのは50代以降のことらしい。
大観は明治元(1868)年に生まれ、昭和33(1958)年、90年の生涯を閉じた。前半生を簡単におさらいしよう。東京美術学校(美校)の第一期生として入学した大観は、岡倉天心に指示して日本画の腕を磨いた。その後、通称「美校騒動」で天心らとともに学校を追われると、同志で結束して「日本美術院」を創設。いよいよ彼らの時代到来か...と思いきや、大観は赤貧洗うがごとき窮乏生活を送ることになる。
さて、貧苦の大観はいかにして「巨匠」の地位に上りつめたのか。それは本書を読んでのお楽しみ。4月13日から東京国立近代美術館(竹橋)で「生誕150年 横山大観展」が始まる。おともにどうぞ。
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