在原業平の恋の遍歴を描いた『伊勢物語』。古典の授業で習った人も多いだろう。しかし、なぜ「伊勢物語」というタイトルなのだろうか。それは、業平と伊勢の斎王との秘密の恋が、この物語を代表すると考えられたためである。
天皇の代替わりごとに、皇女が占いで選ばれ、はるばる伊勢に赴いて伊勢神宮に祈りをささげる。これが斎王である。天皇が変わるまで都に帰ることは許されない。神にささげられた斎王が恋をすることは、当時の人々にとって非常にショッキングだった。
著者は、この恋物語のモデルは実在するが、史実ともフィクションとも断定できないという。だが、その物語性の豊かさが『伊勢物語』が現在まで残る名作とさせたのだろう。
そして、斎王たちのドラマは『伊勢物語』に留まらない。それは本書で紹介される斎王たちの生涯を見れば明らかだろう。
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