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『「名古屋」の逆襲』柏木美都里著

  名古屋人が挨拶代わりに「名古屋は田舎だでいかんでしょ」と言ったとしよう。それを言葉どおり受け取ってはいけない。うっかり相づちでも打とうものなら、間違いなく心証を害しているから、商談だったら不成立になる可能性は高い、と本書はいう。
 名古屋人は間違いなく名古屋という土地にプライドをもっている。しかし、「名古屋とばし」(名古屋に停車しない新幹線があった)のように、名古屋が憧れの対象ではなく、軽く扱われたりすることは、なんとなく知っている。知ってはいるが、でもそれを他人に言われることは許せないし、認めない。だから「名古屋まつり」は全国区的な知名度があると信じて疑わない人も多い、らしい。
 この本は、そうした複雑なメンタリティーをもつ名古屋人を、強烈な名古屋弁を駆使して面白おかしく描く。同時にそうしたスケッチは、東京の模倣でない価値を発見すること、つまり「逆襲」につながると強調する。

書名:「名古屋」の逆襲
著者:柏木美都里
発行:言視舎
定価:1400円+税

夕刊フジ

産業経済新聞社発行が発行する、首都圏・近畿圏を中心に販売されているタブロイド判夕刊紙。ターゲットは30代~60代を中心とした都市型男性ビジネスマン。 WEB版は「ZAKZAK」(http://www.zakzak.co.jp/)で、紙面と同じ記事だけでなく、WEBオリジナルの記事も人気。 書評は毎日掲載しており、紙面ではこのコラムで掲載されたもの以外も読むことができる。

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