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「エンピツ戦記―誰も知らなかったスタジオジブリ」舘野仁美著、構成・平林享子

  <一羽の水鳥に向かって、宮崎さんはこう言ったのです。「おまえ、飛び方まちがってるよ」「えええーっ?!」私は心の中で驚きの声を上げました。本物の鳥に向かって、おまえの飛び方はまちがっているとダメ出しする人なのです、宮崎さんは>
 実に面白いので本書のカバーから引用させてもらった。宮崎駿監督という人物はやはり並大抵ではない。他にも高畑勲監督、鈴木敏夫プロデューサーらの奇才ぞろいのジブリという会社で繰り広げられた日常、そして修羅場の数々―ファンならずとも興味深い。
 著者は、「ジブリに嫁いだ」アニメーターで、『となりのトトロ』『思い出のマーニー』などのヒット作に27年間携わった。裏方だったからこそ、監督たちの知られざる素顔に接したり、ジブリという組織、そして業界の光と陰を知り尽くしていて、実にスリリング。アニメに興味があってもなくても、オススメの1冊だ。

書名:エンピツ戦記―誰も知らなかったスタジオジブリ
著者:舘野仁美著、構成・平林享子
発行:中央公論新社
定価:1400円+税

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