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「日本人の心のかたち」 玄侑宗久著

  なぜ日本論ばかりがたくさん書かれるのか。『菊と刀』(ルース・ベネディクト著)を糸口に、日本人の心の法則性について、両行(りょうこう)と不二(ふに)というキーワードで玄侑宗久(げんゆう・そうきゅう)師が書き下ろした。
 多くの日本人同様、玄侑師も「日本らしさが消えていくこと」はもちろん、「何が日本らしさなのかわからなくなってきている」現状に、危機感を持っていた。そこで、東日本大震災に出遭い、被災地・福島県三春町に留まりながら考えたことは、「復興とは、日本人の心の復興ではなくてはならない。忘れかけていた『日本人の心のかたち』を取り戻す機会にしなくてはならない」ということだった。「両行」と「不二」の間を行ったりきたりしながら、つねに直観的かつ柔らかな思考で、物事に対処してきた日本人の心。失われつつあるその「日本人の心のかたち」を、本書を読むことで、ぜひとも取り戻したい。

書名: 日本人の心のかたち
著者:玄侑宗久
発行:角川SSC新書
定価:819円

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