本を知る。本で知る。

「ルリボシカミキリの青 福岡ハカセができるまで」福岡伸一著

 『生物と無生物のあいだ』がベストセラーとなった生物学者・福岡伸一氏。人気の秘密は、難解な生命科学を平明に説くだけでなく、文学性やユーモアまで感じさせる筆致にある。「週刊文春」連載のエッセイをまとめた本書では、その科学の面白さを満喫できる。
 たとえば、美肌効果を信じて食すコラーゲン食品は体内で分解され、再び自分のコラーゲンになることはまずない。すなわち機能性食品とは「気のせい食品」という。
 また、人にはそれぞれの免疫系があり、自分以外の異物だと判断すると攻撃する。それが行きすぎて、無害な花粉にも反応するのが花粉症。すなわち花粉症の人は「非寛容」な人なのである。
 意外な気づきが満載で、理系は苦手という方も思わず膝を打つ好著。


書名:ルリボシカミキリの青 福岡ハカセができるまで
著者:福岡伸一
出版社:文春文庫
定価:500円

夕刊フジ

産業経済新聞社発行が発行する、首都圏・近畿圏を中心に販売されているタブロイド判夕刊紙。ターゲットは30代~60代を中心とした都市型男性ビジネスマン。 WEB版は「ZAKZAK」(http://www.zakzak.co.jp/)で、紙面と同じ記事だけでなく、WEBオリジナルの記事も人気。 書評は毎日掲載しており、紙面ではこのコラムで掲載されたもの以外も読むことができる。

記事一覧 公式サイト

夕刊フジの書評からの一覧

一覧をみる

書籍アクセスランキング

DAILY
WEEKLY
もっと見る

漫画アクセスランキング

DAILY
WEEKLY
もっと見る

当サイトご覧の皆様!
おすすめの本を教えてください。
本のリクエスト承ります!

広告掲載をお考えの皆様!
BOOKウォッチで
「ホン」「モノ」「コト」の
PRしてみませんか?