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ヒッグス粒子、暗黒物質……全ての謎に答えを出す! ILC(国際リニアコライダー)実験の全容を明かす『宇宙を創る実験』

 ヒッグス粒子は単に「質量の起源」として理解すれば済むだけの存在ではありません。
それを「ツール」として使うことで、私たちは宇宙の根源に迫ることができます。
ヒッグス粒子を大量に作り出し、その性質を詳しく調べることのできるILCは、
ビッグバン前後の初期宇宙を再現するタイムマシンのようなものだといえるでしょう。
 (第3章より)

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 素粒子を光速近くまで加速し衝突させる加速器実験。この実験で2012年、
世界最大の円形加速器=LHCの研究チームがヒッグス粒子を「発見」したことは記憶に新しい。
 この本で扱うILC(国際リニアコライダー)は、物理学の最先端の知を結集した、
従来の円形加速器とは一線を画す直線型の最新加速器。
日本での建設を念頭に進むこの計画が実現すれば、ビッグバンが再現され、
宇宙最初期の状態が解明する! 
 本書は、宇宙最大の謎である暗黒物質や暗黒エネルギーなど、物理学の課題が
次々と明らかにする、壮大な実験の全容に迫った一冊だ。

【目次より】
はじめに 村山斉
◆第1部 ILCが解き明かす宇宙の謎◆
第1章 宇宙と物質の「起源」を求めて 村山斉
第2章 ヒッグス粒子はまだ正体不明 村山斉
第3章 ILCが切り開く新しい物理 村山斉

◆第2部 加速器実験の魅力と謎◆
第4章 ヒッグス粒子を「発見」した加速器 ロルフ・ホイヤー
第5章 国際的なチームワークによる新発見は平和の象徴 ファビオラ・ジャノッティ
第6章 ILC実現までの道のり リン・エヴァンス
第7章 新しい国際研究所はどうあるべきか 鈴木厚人
第8章 人類の「故郷」である宇宙の謎を知りたい 山崎直子

◆第3部 最先端技術が結集したILC◆
第9章 加速器技術とその波及効果 山下了
第10章 超伝導技術と加速器 山本明
第11章 加速空洞の性能向上への努力 早野仁司
第12章 高品質のナノメートルビームを作るATF 照沼信浩
第13章 加速器と測定器をつなぐMDIの役割 田内利明
第14章 ILCの可能性を引き出す測定器 山本均
第15章 加速器産業を日本の成長戦略に 吉岡正和

【著者プロフィール】
村山斉(むらやま ひとし) 東京大学カブリ数物連携宇宙研究機構(IPMU)機構長
Rolf-Dieter Heuer(ロルフ・ホイヤー) 欧州原子核研究機構(CERN)所長
Fabiola Gianotti(ファビオラ・ジャノッティ) エジンバラ大学名誉教授
Lyn Evans(リン・エヴァンス) ロンドン・インペリアルカレッジ教授
鈴木厚人(すずき あつと) KEK(高エネルギー加速器研究機構)機構長
山崎直子(やまざき なおこ) 宇宙飛行士
山下了(やました りょう) 東京大学准教授
山本明(やまもと あきら) KEK特別教授
早野仁司(はやの ひとし) KEK教授
照沼信浩(てるぬま のぶひろ) KEK准教授
田内利明(たうち としあき) KEK准教授
山本均(やまもと ひとし) 東北大学教授
吉岡正和(よしおか まさかず) KEK名誉教授

http://shinsho.shueisha.co.jp/

書名:宇宙を創る実験
著者:村山斉 編著
発売日:2014年12月17日
定価:本体760円+税

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