1980年代は、空前のバイクブームに沸いていた。中型や大型バイクでカウル付きの車種が解禁されるなど、サーキットからそのまま来たかと思わせるようなレーサーレプリカのバイクも街で普通にみかけた。そんな時代、高校生の身近なあこがれは原付。排気量50ccのミニバイクだ。
80年代には今より豊富な車種のバイクがあった。当時は2サイクルエンジンの新車もあって、ミニバイクではパワーで有利な2サイクル車も人気が高かった。「50ccスクーターで7.2馬力!」当時は、すごいな!早い!と男子高校生のあこがれの的だった。そんな中でひときわ強い印象を与えていたのは、80年代後半に登場したホンダ技研のNSR50ではないだろうか。
ワークスマシン(レース仕様車)NSR500のレプリカNSR250。特に88NSRと言われる88年型は今でも高値で取引される名車だ。そのNSRシリーズの系統を組むNSR50は、見た目はワークスマシンそのままのデザイン。エンジンは50ccなので車体はコンパクトだが、クラッチをつなげていくとトルクもしっかり感じたし、タイヤも太くてコーナリング性能が高いのはちょっと乗っただけでも実感できた。「限界が高いな」と当時もちきりだった記憶がある。
これは評者の思い出だが、その後、限定解除して大型二輪の免許をとり、バイクにはまったのは、その頃の名車の影響が否めない。
当時は車種だけでなく、バイク雑誌も多かった。今はだいぶ少なくなってさびしい状況だが、数あるオートバイ雑誌の中で変わらずに支持され、刊行が続いている雑誌の一つが「モトチャンプ」(株式会社三栄)。
なんと、2019年12月号で創刊500号になる。出ては消えていくバイク雑誌の中でこの500号達成は、編集部の企画力や読者ニーズを満たしてきた証しだろう。
この500号記念号は、歴史に名を残したミニバイクをクローズアップ。「NSR50の誕生秘話やモンキーの歴史、 スーパーカブが愛される理由などなど、 書き尽くせないほどのディープ」な内容が語られているという。まさにモトチャンプらしいミニバイクにフォーカスした企画だ。
さらに、特別付録として「1982~2019青春ミニバイクカタログ」(B5版オールカラー64ページの超豪華)が付く。モトチャンプとバイク業界の歴史が詰まった特別版となっているというから、ほしい人も多いのではないだろうか。
リターンライダーが増えているというが、「昔は乗ってたんだよな」という方は、まずは青春の名車カタログで楽しんでみてはいかがだろうか。
次の4枚の写真は、「伝説のマシンを語り尽くせ!」誌面の一部(「モトチャンプ」2019年12月号より)
次の3枚の写真は、特別付録「1982~2019青春ミニバイクカタログ」の一部(「モトチャンプ」2019年12月号付録より)
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