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会社員の副業に最適?ネット輸入販売でありがちな落とし穴

  • 書名 『「ゆる副業」のはじめかた 輸入・ネット販売 時間も手間もセンスもいらないから誰でもできる!』
  • 監修・編集・著者名梅田潤
  • 出版社名翔泳社

新型コロナウイルスの影響で、昇給が見送られたりボーナスがカットになったりと、収入に多かれ少なかれ打撃を受けた人、そして直接打撃は受けずとも、一つの収入元に生活が依存することに不安を覚えた人は少なくないはず。会社だけに頼らず、個人の力でお金を稼げるかどうかは、これからさらに大事になってくるのかもしれない。

『「ゆる副業」のはじめかた 輸入・ネット販売 時間も手間もセンスもいらないから誰でもできる!』(梅田潤著、翔泳社刊)は、個人で稼いでいくことの一つの方向性を示す一冊。インターネットを通じて海外から商品を輸入。国内で販売する輸入ビジネスのノウハウを紹介しているのだが、注目すべきは、会社の仕事や家族の時間を妨げない程度、1日1時間程度の作業時間で、「大儲け」ではなく「そこそこの金額」を稼ぎつづけることをテーマにしていること。

この副業方法のキモになるポイントと注意すべきこと、失敗しがちなことについて、今回は著者の梅田潤さんにお話をうかがった。後編では前編の内容からさらに突っ込んだ質問をぶつけてみた。

■サラリーマン副業の強い味方 ネット輸入販売でありがちな失敗は?

――今回の本では商品の販売先としてAmazonとヤフオク!を挙げられていました。両者の使い分けなどはされていますか?

梅田:本の中では、アメリカから輸入する商品はヤフオク!で売った方がいいということを書いたのですが、これはヤフオク!のユーザーが「ブランド志向」が強いからです。

「ナイキのあの製品のこの海外モデルが欲しい」と、はっきりと欲しいものがあって探している人が多いので、そういうユーザーの志向に合うものをアメリカから仕入れて売ると利益が出やすいんですね。

わかりやすく言うと、中国から汎用性の高い商品を仕入れて数を捌いて利益を出すならAmazonが向いていて、アメリカから希少性のあるものを仕入れて一つで大きめの利益を出すならヤフオク!が向いているという感じです。

――仕入れ元としてアメリカと中国を指定されていましたが、仕入れる商品の性質が違うんですね。

梅田:全然ちがいます。アメリカから仕入れるものはブランドメーカー品が中心です。たとえば「レゴブロック」とか「トミカ」などの、みんな知っているようなメーカーの海外版とか、昔日本で売っていたけど、今は海外にしかないものを日本で売るという手法です。

中国は逆で、ノーブランド品を仕入れて数を捌くというやり方が主になります。

――中国の方が難易度は高そうですね。

梅田:売れている商品を探すところで少し苦労するかもしれません。ただ、アメリカから仕入れるようなブランド商品って誰でも簡単に調べられるので、価格競争になりやすいんです。だから一長一短だとは言えますね。

――中国からは個人が商品を直接輸入することができないため、代行業者を使う必要がある点も注意が必要です。

梅田:そうですね。代行業者を使うのは面倒だと思われがちですが、メリットもあって、不良品や箱が潰れて売り物にならない商品を業者の側が検品して、返品したりしてくれるんです。私としては助かる面の方が大きいと思っています。日本に着いてからでは返品の費用だけで赤字になるため実質返品ができないのと同じだからです。

返品すると、その費用だけで足が出てしまったりするので。

付け加えておくと、代行業者に依頼するといっても、英語や中国語でやりとりする必要はありません。日本の業者があるので日本語でやりとりできます。

――1カ月10万円でも給料プラスして得ることができたら、会社員にとってかなり大きいです。月に10万円の難易度について教えていただきたいです。

梅田:1日1時間程度、きちんとやれば誰でも達成できると思います。仕入れる商品はデータを見るだけなので、特にセンスや才能が試される部分がほとんどないんです。

逆に最初から自分のセンスでやったり、好き嫌いで仕入れてしまうとなかなかうまくいかないと思います。「売れているものを自分も売る」ということをまずはやっていただきたいです。

――その他、初心者がやりがちなミスや落とし穴について教えていただきたいです。

梅田:今お話ししたように、勘や自分の経験に頼って仕入れをしてしまうと言うのが一番大きいのですが、あとは違法なものを見落とすとか、仕入れてはいけないものを仕入れてしまうということもあります。

わかりやすく言うなら、ルイヴィトンのコピー品などです。ルイヴィトンの製品の独特の柄があるじゃないですか。あれを模造したカバンなどを仕入れて販売するのは違法です。「ルイヴィトンのタグやロゴを偽造してつけているわけじゃないので問題ないのでは」と判断してしまいがちなのですが、あの柄にも権利があります。

――ルイヴィトンの「本物」を並行輸入するぶんには問題ないわけですよね?

梅田:本物はほぼ無理だと思った方がいいです。本物かどうかの見分けなんて素人にはできません。

それに、インターネット上では本物の画像を載せて、発送する商品は偽物ということもあります。だから、アメリカから仕入れるのはブランドメーカーの商品が中心とは言いましたが、いわゆる「スーパーブランド」は避けるのが安全です。

――最後になりますが、副業を考えているけれどなかなか行動に移せず迷っている方々にメッセージやアドバイスがありましたらお願いいたします。

梅田:この本で紹介した副業の手法について、コンサルティングで教えている生徒さんたちがみなさん言うのは「やってみたらこんなもんだったんだ」ということです。

最初に思っていたものよりは全然簡単だった、というのが大多数の感想だったりするので、一歩踏み出す勇気を持っていただきたいですね。その先にはきっといい世界が待っていますよ。

(新刊JP編集部)

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