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毎日パンダを撮影するカメラマンが見たその知られざる生態

  • 書名 『あいうえおパンダ』
  • 監修・編集・著者名高氏貴博
  • 出版社名青春出版社

動物園のアイドルといえば、ジャイアントパンダ。上野動物園には、リーリー、シンシン、そして娘のシャンシャンの3頭のパンダがいる。そんなパンダたちに魅了され、上野動物園のパンダを毎日撮影しているのが、カメラマン兼グラフィックデザイナーの高氏貴博氏だ。

■パンダにハマって10年 カメラマンが見たパンダの知られざる姿

2011年、仕事の空き時間に立ち寄った上野動物園で、シンシンのお尻に一目惚れして大ファンに。2020年3月まで3100日以上連続で更新しているブログ「毎日パンダ」は、パンダファンの間でおなじみとなっている。

多くの写真とともに、上野動物園のパンダファミリー3頭の3年間の成長記録を綴ったのが、本書『あいうえおパンダ』(高氏貴博著、青春出版社刊)だ。

あいうえお順で高氏氏が撮影したさまざまな表情のパンダの写真が見ることができるのが本書の一番の魅力だ。それとともに、毎日パンダを見ている高氏氏によるパンダ情報も紹介されている。

たとえば、パンダは1日の大半を、寝るか、食べるか、散歩をして過ごしている。かたい竹を主食にしているので、顔全体の全体の筋肉が発達している。そのため表情が豊かで、口角が上がっている。にっこり笑っているように見えるのも、パンダが愛らしく見える要因なのだという。

竹の食べ方もおもしろい。まず竹の幹を2つに割って、香りをチェックする。ちょっとでも美味しくなさそうな匂いがすると捨ててしまうことがあるそうだ。

こうして選りすぐった竹を1日20~30キロほどたいらげるが、2~3割しか消化できないので、食べた竹がほとんどうんちになって排泄される。竹の幹を食べたら黄色いうんち、葉っぱを食べたら緑色のうんちで、匂いはお茶っぽかったりフルーティーな匂いだったりするようだ。

また、パンダの性格は、気が優しくてかなり臆病。聞き慣れない音にも敏感で、ちょっと気になると様子をうかがったり、びっくりすると気に登って避難したりするという。

リーリー、シンシン、シャンシャンの写真を眺めていると、当然実物のパンダに会いに行きたくなってしまうだろう。上野動物園ホームページによると、2020年8月14日現在、新型コロナウイルスの影響で、上野動物園は整理券による完全予約制で開園中。パンダの写真、動画の撮影はできないが見学はできるので、よく確認の上、リーリー、シンシン、シャンシャンに会いに行ってみてはどうだろう。

(T・N/新刊JP編集部)

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