仕事や勉強、スポーツなど、取り組んでいることがなかなか上手くいかない。努力をしているのに、望んでいるような成果があまり出なくて焦ってしまい、ネガティブになってしまう。
そんなときは自分のやり方をまず疑ってみることが大切なのかもしれない。
行動科学マネジメント研究所所長である石田淳氏が執筆した『図解 うまくなる技術』(まる出版刊)は、11の行動技術を通してどんな分野でも上達するためのテクニックを教える一冊だ。
何か行動をしても全く上手くいかないということは大いにある。
多くの人はこれを失敗と捉えてしまうが、石田氏いわく、上達する人は失敗と捉えないという。失敗はむしろ発見や学び。だからチャレンジし続けるモチベーションを保つことができるのだ。
上手くいかない人が一度や二度上手くいかなかっただけで、「やっぱり自分はダメなんだ」と考えてしまう物事の捉え方を、専門用語で「一般化」と呼ぶ。
脳はイメージした通りのことを実現しようとする器官。そのため、一度や二度の失敗で「自分はダメだ」と決めつけてしまうと成功に辿り着くことはできない。それは、脳が「上手くいかない」ことを実現しようとしてしまうからだ。
では、「自分はダメ」から抜け出すにはどうすればいいのか。
石田氏は、上手くいった経験を思い出し、上手くいかなかった記憶に上手く言った記憶を上書きすることを提案する。
何事も上達する人は、簡単には決めつけない。「できるはず」と自分を信じ、粘り強く練習しているからこそ成果が出てくる。だから、上手くいかない人は、過去に上手くいったことを思い出す習慣を身に付け、「今回も上手くいく」と意識づけることが大切だ。
また、本番に弱いという人もいるだろう。本番に向けた準備の際に重要なキーワードが3つある。
1、慣れておく
2、イメージを繰り返す
3、想定外のケースも想定しておく
本番までは周到に準備をし、本番には楽な気持ちで挑むのがよい。
準備は大事なことだ。上手くなる人は、本番直前まで「成功確率を高めるために少しでも出来ることをやろう」と考え、準備する。つまり、万が一のことまで考えているのである。
本番が始まる前までは、周りが「そこまで気にしなくてもいいのでは?」と思うほど周到な準備をすることで、本番が始まった瞬間、一気に楽観的になることができる。「本番直前までは心配性で、始まったら楽観的に」が、成功の秘訣だと石田氏は語る。
上達しないのは「やり方がわからない」か「続けられない」かのどちらかが原因。何をやってもうまくいかないという人は、本書の「うまくなる技術」を実践してみてはどうだろう。
(新刊JP編集部)
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