とればとるほど、肌にハリが出るといわれるコラーゲン。
「コラーゲンと名のつくものなら、なんでも美肌につながる」と思っている人も多いのではないでしょうか。
しかし、「なんでも美肌につながる」というのは間違い。
とりすぎることで、逆に肌はハリを失い、たるみが目立ちやすくなってしまう危険性があるのです。
■「増やしすぎてはいけない」I型コラーゲン
『「卵殻膜」美容術』(長谷部由紀夫著、幻冬舎刊)によれば、コラーゲンには、約30もの種類があり、その中には「増やしたほうがいいもの」と「増やしすぎてはいけないもの」があるといいます。
「増やしすぎてはいけない」のは、I型コラーゲンなどの硬くなるコラーゲンは、主に骨や腱、皮膚の強さを生み出す働きをするもので、肌の弾力の源ともいえる「真皮」といわれる層の約80%を形づくっています。
ただ、線維が太くて硬く、保湿力が低いという特徴も。そのため、増えすぎると肌は硬くなり、弾力を失ってしまうのです。
■「増やしたほうがいい」のはIII型コラーゲン
逆に、「増やしたほうがいい」コラーゲンとは何かといえば、III型コラーゲンです。
赤ちゃんの肌に多く含まれることから、別名「ベビーコラーゲン」とも呼ばれます。
I型コラーゲンとは対照的に、線維が細くて軟らかく、保湿力が高いといった特徴があります。また、このコラーゲンは25歳前後から減少し始めるため、うまく補うことさえできれば、赤ちゃんのようなプルプルで軟らかい肌を取り戻せるかもしれません。
では、III型コラーゲンは、どのように補えばよいのでしょうか。
■III型コラーゲンを増やすには、卵殻膜が有効?
本書で、著者の長谷部さんが着目するのが、卵殻膜。つまり、卵の殻の内側にある薄い膜です。
この卵殻膜を摂取することで細胞中の「ミトコンドリア」が元気になり、そのことによって細胞活動が活発になります。その過程で、線維芽細胞の環境を整えるIII型コラーゲン、プロテオグリカン、MMP-2などを生み出す細胞を元気にしてくれるといいます。
本書では、卵殻膜をスキンケアに取り入れて美肌になる方法を紹介しています。肌を少しでも健やかな状態に保ちたいという人にとっては、一読に値する内容なのではないでしょうか。
(新刊JP編集部)
『「卵殻膜」美容術』(長谷部由紀夫著、幻冬舎刊)