■貯金も増えて、夫のお小遣いアップ
アベノミクスという日本の経済政策で一番割を食っているのが、年収が300~400万円の世帯といわれています。給料は上がらない上に、消費税のアップや円安による食料品などの値上がり。可処分所得の少ない家庭の生活に直接打撃を与えます。
しかし、そんな家庭でも、ちょっとしたテクニックで貯金は増やせるというのです。
都内在住のAさん夫妻のケースを見てみましょう。Aさん家は、会社員の夫(32歳)と専業主婦の妻(35歳)、2匹の犬の生活を、夫の年収333万円(手取り)ほどでやりくりしていました。『ズボラでもお金がみるみる貯まる37の方法』(アスコム)などの著書のある、ファイナンシャルプランナーの飯村久美さんは、Aさん家の家計を診断し、いくつかの簡単なテクニックを行ってもらいました。
では、Aさんが行ったことを具体的に見ていきましょう。
まず銀行口座を「普段の生活にお金を使うための口座」と「貯金をするための口座」の2つに分けました。そして、おおまかに以下の3つのことを行っただけです。
●クレジットカード払いをなるべく現金払いにする→20000円捻出!
・買い物をなるべく現金払いにすることでムダな買い物を減らす(使途不明金をなくす)。
・食費の予算をざっくりと決める(買い物は3日で4000円以内におさめる)。
・自炊と外食の予算を別にする。
●自動引き落としを見直す→20000円捻出!
・携帯電話の料金を下げる→格安携帯に変更する
・通っていないスポーツジムを解約する
・生命保険の重複している特約を解約する
●ドッグフードをまとめ買いする→1000円捻出!
この結果、Aさんのお小遣いを5000円増やしても、毎月36000円のお金が浮きました。年間の貯金額が16万8000円から60万円に、なんと3倍以上もアップしたのです。
■やることは、無理なくムダをなくすだけ!
Aさん家では家計簿をつけていましたが、支払いのほとんどがクレジットカード払いだったため、月の収支が訳が分からない状態になっていました。これは、自分はしっかり家計を管理していると思い込んでいる人にありがちなパターン。そこで、飯村さんが指南した簡単な方法を実践することで、大幅に貯金額を増やすことができ、「現役時代にいくら貯める」という目標もできて、安心してお金が使えるようになったといいます。
飯村さんの著書では、ここで紹介した以外にも「電気をこまめに消さない」「ファーストクラスに乗る人は2つ折り財布をつかっている」「家計簿はつけない」「お金を貯めたければ、捨て上手になりなさい」「コンビニに3日だけ行くのをやめる」「送料無料に縛られない」といった、誰でもできるお金が貯まるテクニックをオススメしています。
収入が少ない、増えない、貯金が少ないといった人でも、生活のグレードを落とさずに貯金を増やす余地はまだまだあるようです。
Aさんのように、この年末年始で家計の大掃除をしてはいかがですか?
(新刊JP編集部)
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