サウジアラビアのアルワリード・ビン・タラール王子が1日、320億ドル(約3兆9000億円)の全財産を今後数年間にわたり慈善活動に寄付すると発表した。これまでの資産家らによる寄付金の中では最高額に並び、話題を呼んでいる。
桁が大きすぎて、われわれ庶民には想像のおよばない話ではある。しかし、大富豪がなぜこのような行動をとるのか、つまり、その裏にどんな思考パターンを持っているのかに興味がある人は少なくないはずだ。 『ホンマもんの成功法則』(クロイワ・ショウ/著、丸尾孝俊/監修、ロングセラーズ/刊)には総資産4000億の大富豪である“兄貴”こと丸尾孝俊氏の語録が収録されている。これでもワルワヒード王子とはひと桁違うわけだが、彼がどのような思考を経て富豪になったのかを見てみよう。
■伝える能力がなければ、「会っただけ」で終ってしまう ビジネスシーンで「人と会うこと」を目的化してしまうのは危険だ。丸尾氏に言わせれば、「会っただけ」では意味がない。相手に自分のことを覚えてもらって初めて「会った」と言えるのだ。 では本当の意味で「会う」にはどうすればいいのだろう。丸尾氏が重要視しているのは「伝える能力」。これがあるかどうかで、自分をどれだけ相手に印象づけられるかが変わってくるからだ。そして、この能力を高めるコツは、自分が伝えたことが相手に伝わったかどうかを、こまめに確認することなのだという。
■計画は立てるだけで満足していないか 丸尾氏は、大富豪になるような成功者の特徴として「無我夢中になっている」ことを挙げている。逆に言えば、無我夢中になれない人ほど計画を立てたがるのだ。そして、計画好きな人は計画を立てたことで満足してしまい、それを実行に移そうとしない。とにかく行動し続けること。これが実力を養う上でいちばんの近道なのだ。
丸尾孝俊氏は、中学卒業後、看板屋の住み込みの丁稚としてキャリアをスタートさせた人物。その後、単身インドネシアのバリ島に渡り、不動産デベロッパーとして大成功した。 つまり、学歴やコネに頼らず、自分の実力をコツコツと蓄え、成功を手に入れたのが丸尾氏。本書で紹介されている丸尾語録を読めば、出自にかかわらず富豪になる人特有の思考パターンが見えてくるはずだ。(新刊JP編集部)
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