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ネット時代の副業で利益を出すために必要なこと

 副業としての「ネットビジネス」が注目されている昨今、自分もやってみようと考えている人は少なくないはずです。
 「生活を楽にしたい」「旅行をするための資金がほしい」「夢をかなえるため」など、さまざま目的から副業を考えるわけですが、どんなビジネスがあるのでしょうか?

 今、注目を集めているネットビジネスの一つが「Amazon輸出」です。
 「Amazon輸出」は日本(もしくは海外)で仕入れた商品を海外のAmazonで出品し、海外のユーザーに売るというビジネスで、複数の入門書が出版されています。
 ところが、大半の人が成果を上げていないと指摘する人がいます。『Amazon輸出の教科書』(ぱる出版/刊)の著者であり、初年度で年商4500万円以上を売り上げた“現役トップセラー”の佐々木惇さんです。
 どうして成果を上げられないのでしょうか。そして、「Amazon輸出」でうまく利益をあげるにはどうすればいいのでしょうか。
 今回は佐々木さんにお話をうかがいました。
(新刊JP編集部)

■副業でネットビジネス、結果を出すために必要なことは?

――もともとインターネットビジネスはされていたのですか?

佐々木:本格的な形ではやっていませんでした。ヤフーオークションで要らないものを売るくらいはしていたのですが、そのくらいですね。

――佐々木さんは現在31歳ですが、ちょうど思春期くらいにパソコンが普及して、インターネットが当たり前になった頃ですよね。

佐々木:そうですね。そういう意味ではすんなりネットビジネスに入れたと思います。

――「Amazon輸出」というビジネスに出会ったきっかけは?

佐々木:書店で山村敦さんの『月に100万稼げる「Amazon輸出」入門』を見つけて、これは面白いと思ったのがきっかけですね。
もともと私は公認会計士の論文式試験に合格して監査法人で働いていたのですが、将来は独立してビジネスを興したいという想いがありまして。そのやりたいことの一つが輸出という世界を相手にする事業だったんです。そんな中で山村さんの本に出会ったので、自分の探していたものが見つかったかもしれないと。

――山村さんの本が出版されたのが2012年の年末ですが、実際に佐々木さんがAmazon輸出をはじめたのは?

佐々木:2013年7月くらいですね。ですから、今は輸出を始めてから1年半くらいです。

――ビジネスが軌道に乗ったのはいつ頃ですか?

佐々木:その年の11月か12月くらいです。だいたい5ヶ月から半年くらいです。そこで実績が出てきて、「こうやれば売れる」という確信を得られたかなと思いました。12月は欧米諸国ではクリスマスなどがあるホリデーシーズンのおかげで、、月商700万円を超える売上をあげることができました。
始めた頃はまずノウハウを頭に叩き込んで、実践しながら修正していくというやり方をしていました。情報が少なかったので、先輩方のブログをたくさん読んだりしながら、かなり手探りで進めていきましたね。

――「Amazon輸出」は他のネットビジネスと比較してどのようなところにメリットがあると思いますか?

佐々木:一つはライバルが少ないという点ですね。輸出ということもあって、英語が必要になるのではと尻込みをしてしまう人が多いようです。ただ、今はネットの翻訳機能もあるので、敷居は下がっていると思います。
また、市場の広さも魅力的です。日本国内だけだと人口が約1億2000万人しかいませんが、輸出となると世界の約70億人と対することになるわけですから。将来性はありますよね。
日本の製品が世界で人気が高いのも大きなメリットです。

――ただ、「Amazon輸出」を実践している大半の人が成果を上げていないと本書の中で指摘されています。それはどうしてなのでしょうか。

佐々木:これは「Amazon輸出」に限った話ではないのですが、やめるのが早い方が多いです。軌道に乗る前にやめてしまう。これは非常にもったいないことです。厳しい言い方をすれば、ダイエットや習い事もそうですが、最初に目標を立てずに勢いではじめて、少しやってみて大変だからやめようという人は、何をやっても結果が出ないと思います。自分なりに試行錯誤をして続けていかないと稼げるようにはなりません。
また、ネット上に転がっている情報を鵜呑みにしてしまう人も多いです。出回っている情報は少し古いので、そればかりに頼ってしまうと失敗してしまう可能性が高くなりますよね。
もう一つ、作業量が不足しています。副業となると手軽に片手間でというイメージを持ってはじめる人が多いのですが、最低限の作業量がなければどんなビジネスでも簡単に上手くいくものではありません。例えば1日1、2時間くらいは時間を持つ。それを半年続けられたら、かなりのレベルまで行けると思いますよ。そもそも1日10分程度の作業で月に10万円稼げるビジネスがあれば、みんなやると思います。
でもそういうビジネスはないわけで、特に始めてから3ヶ月くらいはある程度の作業量が必要なんです。月に50万円以上の利益を上げている方など、成功している方に話を聞くと初期の段階では1日7、8時間くらいは(作業に時間を)割いているという人が多いです。ここでの「作業」というのは勉強をしている時間ではなく、実際に手を動かしている時間のことです。

――なるほど。

佐々木:それでも他のビジネスと比較して、同じ労力をかけたときに成果が出やすいビジネスだとは思います。ただ、私自身は「楽」だとは全く思っていません。

――『Amazon輸出の教科書』というタイトルをつけられたのは、そういったビジネスの基礎的な考え方を教えるという意味で込められた。

佐々木:そうですね。ノウハウは無料で取得することができますが、考え方がすっぽり抜けていることが多いんです。ノウハウはいずれ通用しなくなりますので、考え方がないと稼げなくなってしまいます。最初に考え方のフレームを作っておけば、ノウハウを生み出すこともできるので、そのための考え方を体系化してまとめた本ですね。

――佐々木さんが「Amazon輸出」をする際にご自身で工夫されている点を教えて下さい。

佐々木:私も最初は副業から始めたのですが、作業が増えていくとなると、いずれは手が回らなくなるということは分かっていました。これは今副業でやっている主婦の方やサラリーマンの方も感じていることだと思います。
私の解決方法は、効率化のためにはお金や労力を惜しまずに投資をするということです。例えば、それまで1時間かかった作業を10分でできるようになるツールがあればそれを買うとか。外注で作業をしてくれる方を見つけて給料を払い作業をお願いするなどです。ただ、ツールやシステムなどに投資をしすぎると固定費が増えすぎてしまうこともあるので、そこはちゃんと考えなくてはいけません。

――特にどのような点を効率化されたのですか?

佐々木:具体的には、例えば、私は出品する商品を探す際にはデータを集めてきてそれを絞って出品していくのですが、その部分ですね。ランキングや値段などがエクセルですぐに一覧で確認できるようにしています。例えば、1つ1つ商品を細かく確認するようなことはあまりしていません。ある程度、売れる可能性が高く、利益を積む商品を数多く出品するということが最初に目指したスタイルでした。
利益が多額に出る面白い商品を見つけて、その1個を売るというやり方もできなくはないのですが、同じ商品にライバルが出てくると詰まってしまうんです。

――「Amazon輸出」にとって最も重要だと思うポイントはどこになりますか?

佐々木:しいて言うならば値段の設定ですね。Amazonでは購入者が比較するところがほぼ価格しかないんです。赤字にならない範囲で値段を下げる。でも利益を出さないといけない。この本にも値段設定の重要性は重点的に書いたつもりです。

(後編へ続く)

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『Amazon輸出の教科書』著者の佐々木さん

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