学生生活の後半になったら就職活動をして、卒業したら会社員として働く、というのは今も昔も学生の進路の主流です。
でも、ごく少数ですが、起業したりNPOを立ち上げたりと、この主流とは違った進路を選び、しかも大きな成功を収めてしまう人もいます。
『頑張る力、創る力 夢をかなえる仕事のルール』(集英社/刊)の著者、RUMIKOさんは、メイクアップアーティストを目指して専門学校に行くも、日本にいたままではそれが実現できないと知り、単身ニューヨークに渡ったという、やはり主流とは違った進路を選んだ一人。英語もわからないところから、ファッション誌の最高峰『アメリカン・ヴォーグ』のメイクアップを手掛けるところまで登り詰めた「ツワモノ中のツワモノ」です。
見知らぬ土地、特別な経験もなく、しかも世界中からチャンスを求める猛者が集まるニューヨークという厳しい街で、RUMIKOさんが成功を収められたのはなぜなのでしょうか。
■「できない」ではなく「やってみよう」
RUMIKOさんほど極端に困難な状況ではなくても、仕事をしていれば誰もが、うまくいかなかったり、がんばっているのに報われなかったりと、厳しい現実に直面します。
ここで「できない」と考えてしまうのは簡単。でも、ここが成功できるかどうかの分岐点です。
RUMIKOさんはこんな時、すぐに「できない」と言うのではなく、この状況で自分がどれだけ頑張れるかを考えるといいます。「できない」か「できる」かを考えるのではなく、まず「やってみよう」と切り替えたうえで、やれることを探す。このバイタリティを持った人は強いですよね。
■自分の中にたくさんの引き出しを持つ
仕事のやり方にしろ、雑談のネタにしろ、「引き出し」をたくさん持っている人は、うまくいかない時に次の手をすぐに考えられ、相手との意思疎通が素早くできるなど有利です。
特に「映画『ナイアガラ』のマリリン・モンローのメイクを」と突然言われても、すぐにそのイメージを目の前のモデルで再現できないといけないのがメイクアップアーティストの仕事。引き出しの多さは仕事の出来に直結します。
どのようなリクエストが来ても対応できるように、普段からたくさん映画を見たり、本を読んだりしていたというRUMIKOさんの姿勢は、どんな仕事をするにも欠かせません。
■インスピレーションは目に入るすべてのものから
アーティストや作家が、創作とはまったく違う、日常生活の場面からインスピレーションを得て作品を作ったという話を聞いたことがある人は多いはず。アイデア豊富な人ほど、仕事や創作の現場だけでなく、生活のすべての部分にアイデアのヒントが隠れていると知っています。
「仕事と関係ないから」と無関心でいるのではなく、仕事と関係ないからこそ斬新なアイデアの素が見つかると考えて、周りのもの全てを注意深く眺め直してみてはいかがでしょうか。
本書で取り上げられているRUMIKOさんの信念は、どんな仕事や活動にも通じる普遍性のあるものばかり。
どんな状況でも目標を見失わず、毎日を充実させて、そして成功するために何が必要なのかが経験者の言葉で語られているため、素直に受け入れやすいはずです。
(新刊JP編集部)
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