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「うまい棒」にまつわる3つのトリビア

 数えきれないほどの種類のお菓子が販売され「お菓子大国」とも呼ばれる日本で、もっとも日本人に親しまれているお菓子といえば、なんといっても「うまい棒」です。
 「うまい棒」についての説明は不要でしょう。1979年の発売から一本10円をかたくなに守り、「たこやき」「サラミ」「めんたいこ」など味も多彩とあって、老若男女問わず人気のある、まさに「国民的駄菓子」です。
 『うまい棒は、なぜうまいのか? 国民的ロングセラーの秘密』(チームうまい棒/著、日本実業出版社/刊)はそんな「うまい棒」の知られざる秘密に迫る一冊。
 今回はその中から、「うまい棒」にまつわるこんなトリビアを紹介します。

■「うまい棒」の穴にはこんな秘密が
 「うまい棒」のファンならば、まんなかに穴が空いている理由について思いを馳せたことがあるはず!もしかしたら、「穴を空けて材料をケチるためじゃないか」と考えたこともあるかもしれません。
 しかし、そうではありません。あの穴はサクサクした食感を演出するためのものであって、よりおいしく食べてもらうための工夫。また、穴をあけることで衝撃に強くなり、割れたり折れたりせずに輸送できるというメリットもあるそうです。
 製造するコストを考えたら、穴を空けない方が安くすむはずですが、お金をかけてもしっかりした商品を!というのが「うまい棒」(を販売している株式会社やおきん)の伝統なのです。

■増税しても一本10円を守る理由
 一本10円という破格の安さも「うまい棒」の人気の秘密です。学校の遠足の際は大量に買い込みましたよね?
 実は「うまい棒」が登場した1979年は第二次オイルショックの年で物価が高騰していた時期で、駄菓子やから10円のお菓子が次々と姿を消していたといいます。これでは、子どもがお小遣いで買えるお菓子が減ってしまうと考えたやおきんが「何か10円のお菓子をつくって、子どもたちを喜ばせたい」と考えてできたのが「うまい棒」というわけ。
 これは、消費税が導入されて、その税率がどんどん上がっている今も変わりません。製造工場のオートメーション化や関係各社の協力などによってコストを極限まで切り詰めて、30年以上も10円のまま、値上げをしていないのです。

■「たこ焼き味」だけ食感がちがう理由
 「うまい棒」を食べ慣れている人であれば、一つだけ他とは明らかに食感が違う味があることに気づいているはず。そう「たこ焼き味」です。
 通常の食感が「サクッ」なら、たこ焼き味は「カリッ」と、ちょっとかたいというか歯ごたえがあります。
 この食感は「たこ焼き味」だけに使われている「ソースの二度焼き」製法によるもの。一度タレをつけて焼いた後に、粉をつけてもう一度やくことで濃厚な味とカリカリの食感を生み出しています。
 本物のたこ焼きに近づけるため、あおさや紅ショウガまで配合。その熱意や恐るべしといったところですね。

 本書には、「うまい棒」の知られざるエピソードの他、10円でどうやって利益を出しているのかというビジネス上の秘密も明かされており、ファンは必見。
 何気なく食べていた駄菓子の裏側をのぞいてみれば、「うまい棒」がさらにおいしく感じられるかもしれません。
(新刊JP編集部)

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