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部屋の片づけが思い通りに進む一つの方法とは?

 「RoomClip」というアプリを知っているだろうか。部屋のインテリア、家具、雑貨の写真を共有するSNSで、現在30万ダウンロードを突破したという。
 そんな「RoomClip」内で一つの大きなブームが起きている。「男前インテリア」が主婦層を中心に流行しているというのだ。

 『RoomClip Style』(扶桑社/刊)は、「RoomClip」内に投稿された数々のおしゃれな部屋やインテリア、雑貨などの写真を集めたムック。特集では「男前インテリア」がフィーチャーされており、その特徴はアメリカン、インダストリアル、そしてジャンクといった男らしい“かっこよさ”の要素が満載なのだが、実はそうしたデザインを女性が好んで作っているというのだ。
 前回に続けて、今回もインテリアの新たな潮流「男前インテリア」について、「RoomClip」を運営するTunnel株式会社執行役員の川本太郎さんにお話をうかがった。
(金井元貴/新刊JP編集部)

■「インテリアを極めることによって、片づけも好きになる」

――フォントのお話が出ましたが、この『RoomClip Style』を読んでいると、小物や雑貨のラベルなどに使われているフォントがかなりユニークだということに気づきます。普段、あまり見られないようなフォントばかりでした。

編集担当・池田さん(以下敬称略):取材をした方の中には、海外のサイトでフォントを探して、フリーのものかどうかを確認してから、ダウンロードをして使っている人もいらっしゃいましたね。

川本さん(以下敬称略):皆さん、素材がフリーかどうかはかなり気にしていますよね。コメント欄でもフリー素材を使おうというコメントが多いのですが、これはおそらく、(雑貨や小物を)贈り合っているからだと思います。だから、みんなでフリー素材を探すというムーブメントも起きていました。

――フォントに対するこだわりというのはユーザーの皆さんにはあるのでしょうか。

編集・池田:例えば、車が好きな人たちはフォントを意識して、かっこいいフォントでつくったステッカーを車に貼ったりしますよね。それと同じ感覚ではないかなと思います。

川本:それはあると思いますね。「男前インテリア」にもガレージみたいな雰囲気がありますし。

――この『RoomClip Style』という本をつくるにあたって、気を付けた点はなんですか?

川本:この本の出版のお話をいただいたときに、企業のブランド発ではなくて、アプリの中で起きている一番新しいムーブメントを中心にしたいと思ったんです。「男前」はまさにユーザー発のものでしたから。
また、いろいろなユーザーさんを本の中で紹介することや、「RoomClip」の様々な魅力、流行を入れるというのも意識しました。例えばサボテンなどの多肉植物が流行しているというのも、主婦と仲が良い人ならば知っていることかもしれませんが、そうでない人はあまり分からないことだと思います。
また、あと一つが、“飾れる本”ということをリクエストしました。裏表紙は海外の雑誌のようなコンセプトでデザインされています。「RoomClip」内でも、本を飾っている人が結構多いんですね。だから、読んで楽しい、飾ってかっこいいというようなものにしたいという想いはありました。

――本書の発売と連動したコンテストも開催されているんですよね?

川本:『RoomClip Style』の出版記念コンテストとして、この本を部屋に飾った写真、もしくは今回の本にオリジナルラベルが付録してついてくるので、このラベルを使ったリメイク雑貨の写真を投稿するというコンテストを9月28日まで開催中です。
豪華賞品が当たるのでぜひチェックしてみてください(笑)(コンテストページは次のURLから http://roomclip.jp/contest/70 )

―― 一つ疑問に思うのが、これだけ雑貨やインテリアに凝っていると、掃除や片づけが大変じゃないかということです。その部分はいかがでしょうか。

川本:大変だと思いますよ。収納と片づけは永遠のテーマですからね(笑)でも、主婦の方々は家にいる時間が長いですから、掃除をして、きれいにした部屋の写真を撮って投稿するという感じでやっているようです。「RoomClip」を使い出してから部屋がきれいになったという声はよく聞きますね。友人を呼ぶために部屋をきれいにするというのと似たような感覚ではないかなと思います。

編集・池田:48ページにも掲載していますが、基本的にはみなさん、引き出しや収納の中もきれいにしています。さらに、中のものまでシールを貼ったりしていて、すごくこだわっていますね。自分の目に入るものすべてを自分の好きなテイストにできるので、片づけも楽しくなる。インテリアを極めることによって、片づけも好きになるようです。

*『RoomClip Style』48Pより

川本:「見せる収納」というのはユーザー皆さんがよく言われていますね。

――収納そのものがエンターテインメントになっていますよね。

川本:そうですね。「同じものを並べたい」というタグがあるのですが、これは一つのムーブメントになっていて、収納の容器を全部同じものにして、揃えて並べる。こだわりですよね。掃除を憂鬱だと思う人は少ないのかもしれません。

――「RoomClip」のアプリが30万ダウンロードを突破したそうですが、このアプリがたくさんの人に受け入れられた理由はどこにあると思いますか?

川本:自分の家の中を自慢する場所がそれまでなかったので、もともとニーズがあったというのは感じます。例えば掃除をして、本棚をちょっとおしゃれにディスプレイしてみたけれど、旦那も子どもも気づかない、一人暮らしならば見せる人がいない…でも、「RoomClip」であれば「いいね!」というコメントがつく。反応があるから嬉しいですよね。
ユーザーさんに話を聞くと、一枚写真を投稿したあと、掃除しながらLINEみたいな感じで、コメント欄でコミュニケーションをしているそうです。また、見るだけの人も、そこで生活している人たちがいるリアルな部屋の写真ですから、参考になるとおっしゃっていました。

――では、この『RoomClip Style』をどのような方に読んでほしいですか?

川本:特に、主婦の方々にぜひ読んでほしいです。「RoomClip」に集まっている40万枚以上の写真から、参考にしやすく、なおかつおしゃれな写真を集めて掲載しています。「男前」のエッセンスがつまっていると思いますね。

――最後に、本書の読みどころを教えて下さい。

川本:巻頭の「男前インテリア」は、リアルで一番新しく、そして見ているだけでも楽しめる特集となっています。ぜひ、主婦の間で今、どのようなインテリアが流行っているかみてほしいし、この本を入り口に「RoomClip」にも興味をもってほしいですね。

(了)

■「RoomClip Style」を買ったよ!コンテスト実施中!
 『RoomClip Style』の発売を記念して、『RoomClip Style』を部屋に飾っている写真を大募集! さらにさらに、巻末付録のjournal standard furnitureスペシャルラベルをアレンジして使ったリメイク作品も募集中! 詳細は下記URLから。
http://roomclip.jp/contest/70

「RoomClip」を運営するTunnel株式会社執行役員の川本太郎さん

株式会社オトバンク「新刊JP」

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