近頃、夜6時を過ぎても開いている美術館が増えてきました。
ちょっと心をリセットしたいとき、リラックスしたいとき、夕暮れの美術館はとても心地よい空間です。ゆったりリラックス、心豊かな夜の時間の過ごし方を提案する『仕事帰りの寄り道美術館』(自由国民社/刊)は、思いついたときにふらりと立ち寄れる東京近郊の美術館やアートスペースを紹介しています。
おもに東京駅周辺や六本木・渋谷・恵比寿界隈、上野界隈などエリアごとに、また少し足をのばして行ける三鷹、吉祥寺、横浜、千葉、浦和などおでかけスポットも紹介。
今回はその中でも、「いつ行っても新しい」をキーワードに、何度でも通いたいオススメ美術館を紹介します。
■いつ行っても新しい!進化する森美術館(東京メトロ日比谷戦六本木駅より直結)
東京都心部の美術館の中で、森美術館のユニークさは群を抜いています。
六本木・森タワーの地上53階にあるという立地もそうですし、常設展がなく企画展のみという展示スタイルも特徴的。いつ訪れても違うアート作品を見ることができるので、何回通っても飽きません。
また、チケットには森タワーの展望台の入場券がついているのもうれしいところ。観覧の後は360度の大パノラマで東京を見下ろし、52階の本格イタリアンレストラン「MADO LOUNGE」でディナーも楽しめば、疲れもストレスも吹き飛んでしまうはず。
開館時間が10:00~22:00(平日の火曜は~17:00、入館は閉館30分前まで)と、比較的遅くまで開館しているので、仕事帰りに立ち寄るには最適です。
■日本の伝統美の宝庫 出光美術館(JR有楽町駅、国際フォーラム口より徒歩5分)
イライラした気持ちを落ち着けたいのなら、断然オススメなのが出光美術館です。
展示品は書や陶磁器、屏風など東洋美術が中心なので、日本人は不思議と気持ちが和らぐ空間になっています。
年5、6回テーマに沿った展覧会ごとに展示品が入れ替わり、5年ほど通うとコレクションのすべてが見られるのだとか。
東京駅近辺という立地は、丸の内に勤める人にはうれしいはず。仕事帰りだけでなく、お昼休みに立ち寄るのもアリです。
■まさに文化の発信地 Bunkamuraの美術館(各線渋谷駅より徒歩7分)
音楽・演劇・映画・本・食・アートとあらゆる文化の複合施設が渋谷のBunkamuraです。この施設内の「ザ・ミュージアム」は、足を踏み入れるとそこが渋谷だということを忘れてしまう異次元スポット。
近代美術の流れに焦点をあてた展示品の数々と、コンセプチュアルな企画展覧会の充実度は都内でも屈指。
トークイベントや読み聞かせ、室内コンサートなど多彩なイベントで、毎回違う顔を見せてくれる美術館だといえます。
展示品だけでなく、美術館の建物そのものや併設のカフェ、そしてミュージアムショップを楽しんでみることも、「寄り道美術館」の醍醐味です。家と職場の往復だけの日々、いつもと同じ帰り道、相変わらずなメンバーの集まり。そんな毎日のルーティンから抜け出すために「アート」のある空間に身を置くことで、日常に埋もれて忘れていた身体感覚がむくむくとよみがえってくることもあるでしょう。
いつもの風景が新鮮に見えたり、心地よいリラックス感をあじわえたり、幸せだなぁと感じられたら、「うん、明日もがんばろう」と思えるのではないでしょうか。暮らしの中でアートを楽しむ。その日の気分で、どんな美術館に寄り道しようか迷ったときのガイドになる本書、「寄り道美術館」のお供にいかがでしょうか。
(新刊JP編集部)
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