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投資は個人でやるよりプロに任せるべき、その理由とは?

  「ヘッジファンド」と聞くと、あまり良くないイメージを抱く人も多いだろう。
 メディアからは世界的な金融危機が起こるたびにその「主犯」であるかのように報道され、またハイリスクという印象もある。
 では実際はどうなのだろうか?
 ここで注目すべきは日本のヘッジファンドの動きだ。リスクをヘッジする堅実な運用を行い、富裕層ではない一般層でもリーチできるようになっているという。
 今回は『ヘッジファンド×海外不動産で組む 鉄壁の資産防衛ポートフォリオ』(幻冬舎/刊)を著したヘッジファンド証券株式会社代表取締役の植頭隆道さんにインタビューをして、現在のヘッジファンドについてお話を聞いてきた。
(新刊JP編集部)

■投資は個人でやるよりプロに任せるべき、その理由とは?

――植頭さんは転職や独立の経験もおありですが、就職されてからずっと証券会社で働かれているんですよね。

植頭:そうですね。母が証券会社に勤めていたということもあり、就職する際も悪いイメージはありませんでした。

――証券会社というと激務のイメージがありますが…。

植頭:最初の会社に入社した当初はそうでしたね。朝6時半くらいに出社して、主な業務が飛び込み営業でした。上司から名刺を40枚集めてこいと言われるのですが、200件くらいまわってももらえない日もありましたし、ストレスで過呼吸になったこともあります。でも、今は証券会社に就職して良かったと思っています。

――本書を執筆した経緯、理由について教えていただけますか?

植頭:ヘッジファンド証券を設立してから4年になりますが、これまで私たちのやってきたことをまとめるという目的と、ヘッジファンドの存在を広く世間に知ってほしいという想いから執筆しました。

――投資というと、今では「NISA」で活用できる個人投資家向けの商品もありますが、そもそも富裕層のすることというイメージが強い部分があります。

植頭:特にヘッジファンドはそういうイメージがありますよね。アメリカでは富裕層にとって当たり前の運用方法なのですが。
投資家の資金を預かって、プロがその資金を運用するという点では、一般の投資信託もヘッジファンドも同じ仕組みなのですが、ヘッジファンドの場合は最低投資金額が1000万円だったり1億円だったりと、富裕層にしか買えない商品ばかりでした。
そこで、当社では100万円から投資できる国内公募型の個人向けヘッジファンド商品を提供していますが、まだ定着しているとは言いにくい状況です。

――それは何故ですか?

植頭:多くの個人投資家は資産運用の知識や経験が乏しいので、大手証券や銀行で勧められるままに投資信託などを買ってしまいます。逆に、ヘッジファンド投資に関しては情報がとぼしい上に、イメージの部分もあると思うのですね。

――「ヘッジファンド」へのイメージというのは?

植頭:世界的な金融危機が起こったり、相場が乱高下したりするたびに、主犯はヘッジファンドであるかのように報道するメディアがあります。つまり、世間の目からみれば、ヘッジファンドは悪者なんですよ。
また、ヘッジファンドはハイリスクだというイメージもあると思いますが、それも悪いイメージを持たれる一つの要因です。海外ではそういった運用をしているファンドもありますが、日本ではハイリスクな運用をしているファンドはほとんどないと思います。

――そもそも、ヘッジファンドは海外というイメージが強いです。

植頭:本書ではそういったイメージを払しょくしてもらうために「和製ヘッジファンド」について書かせてもらっています。和製ヘッジファンドはとても堅実な運用をしています。本書の中で詳しく解説していますが、和製ヘッジファンドの多くは「マーケット・ニュートラル運用」という手法で運用しています。これは空売りと買いとを組み合わせてマーケットに対して常に「中立」を保つ運用方法なので、マーケットの上下にあまり影響されず、安定的に資産を運用する投資戦略ということができます。ですから、富裕層だけではなく、一般的な個人の方々でも安心して投資ができる商品だと思っています。

――景気が悪いといわれた時期から、一般の方々にも「お金を投資して儲ける」という選択肢があることがより広まったと感じるのですが、投資は独学でするよりもプロに任すべきだとお考えですか?

植頭:多少の手数料を払っても、プロに任せるべきです。プロばかりの世界に素人が飛びこんでいくようなものですから。一週間などの短い期間では勝てる可能性がありますが、そのまま勝ち続けられるかというと、難しい世界です。
そう考えていくと、運用のプロが揃っているヘッジファンドに任せてしまうというのも自然な流れになると思います。

(後編に続く)

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『ヘッジファンド×海外不動産で組む 鉄壁の資産防衛ポートフォリオ』著者・植頭隆道さん

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