今も昔も、「結婚」は人生の一大イベント。
ですが、そこには「相手探し」だけではなく「お金」という大きな関門が…。いったいいつまでに、いくら貯めればいいのでしょうか?
『結婚までに、やっておくべきお金のこと』(中村芳子/著、サンマーク出版/刊)は、結婚という節目に向けて、金銭的にどんな準備をすればいいかを教えてくれる一冊。
面白いのは、ただたくさんお金を貯めればいいわけではないということです。フィナンシャル・プランナーである著者の中村さんは、「親と住むと結婚が遠のく」として、親元から離れて経済的に自立することを結婚の大事な条件に挙げています。
その理由はこんなところにあるようです。
■実家にいると「稼ぐ力」が衰え
実家暮らしと一人暮らし、経済的に楽なのはまちがいなく実家暮らしです。月収20万円の一人暮らしより、月収13万円の実家暮らしの方が経済的に余裕があるというのはまぎれもない事実。
こういう状況に慣れてしまうと、「稼ごう」というモチベーションは希薄になりがちです。アルバイトや派遣のままずるずると年を重ねてしまったり、ささいなことで仕事を辞めて、職を転々とするようなことになってしまうと、徐々に仕事は少なくなり、収入も減って、結婚は遠のいてしまいます。
■お金や欲をコントロールする力がつかない
結婚とは、すなわち夫婦2人で生活していくこと。買いたいものを全て買えるわけではありませんし、やりたいことを我慢しなければならないこともあるはずです。
つまり、節約したり、欲しいものを我慢したりすることは結婚するための必須能力。これは親元にいてはなかなか身につかない能力なのです。
■家事力が身につかない
家事の負担が少ないことが実家暮らしのメリットなのですから、実家の家事を率先して手伝うという人は少数派なはず。しかし、男女問わず結婚前に一通りの家事をこなせるようにならないと、その大変さが理解できず、結婚してからの家事の分担がうまくいかないことも。
■「結婚=貧乏」になる
現時点で、優雅な実家暮らしという人は、結婚するとほぼ確実に自由に使えるお金は減ります。つまり、「結婚=貧乏になること」なわけで、それを考えると結婚に踏み切れない人が多いのです。
■精神的に大人になれない
実家で暮らすと、衣食住あらゆるところで親に甘えてしまいます。親にとっては、子どもは何歳になっても子どもですから、近くにいるとつい世話を焼いてしまったり、過保護にしてしまうもの。これでは一人の大人として成熟することはできません。
貯金がたくさんあるに越したことはありませんが、それさえあれば結婚は安泰というわけでもありません。本書には完全に経済的に自立して、結婚のための準備をするために必要なノウハウがプロの視点から解説されていますので、「結婚はしたい。でもお金が…」という人は、手にとってみるとやるべきことがクリアになるはずです。
(新刊JP編集部)
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