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付き合ってもいいことナシ!身近にいる「カス」な人

 「うまい話にはウラがある」という言葉があるように、人から聞かされる話は、自分にとって必ずしも「いい話」ではありませんし、知り合う人が皆「いい人」というわけでもありません。そう、私たちの身の周りには「乗ったらいけない話」や「付き合ってはいけない人」がひしめいているのです。
 これらに引っかかっていては、願っているような人生は手に入りません。幸せな人生を送るためには、これらを避ける技術を持っておくべきなのです。
 『40代で後悔しないためのカスを掴まない技術』(大坪勇二/著、角川学芸出版/刊)はこの技術を磨くためにうってつけの一冊。今回は、著者の大坪さんにインタビュー!身近にいる「乗ったらいけない話」や「付き合ってはいけない人」を見分ける秘訣を伺いました。

―『40代で後悔しないためのカスを掴まない技術』についてお話をうかがえればと思います。まずは本書のなかで大坪さんがもっとも伝えたかったことはどんなことだったのかを教えていただければと思います。

大坪:僕は営業やマーケティングなど、ビジネスマン向けの教育を仕事にしているのですが、そういった場で目につくのが、セルフイメージが低いばかりに、せっかく持っている能力を生かせない人です。
僕から見て、ビジネスで成功する人とそうでない人の間に能力的な差はさほどありません。成功できない人というのは、自分はどうせうまくいかないという気持ちがどこかにあるために、巡ってきたチャンスを自分で潰してしまう。これはとても勿体ないことです。
この本を通じて、成功するために必要なのは能力や才能ではないということ、誰にだって成功することは可能だということを知ってほしいと思っています。

―その成功を手に入れるためには、本書のタイトルにもなっている「カス」を掴まないことが大切です。大坪さんのいう「カス」とは一体どんなものなのでしょうか。

大坪:「カス」というと少し刺激の強い言い方かもしれませんが、この本では、経験しないで済むならそれに越したことはない仕事や人などを「カス」と呼んでいます。こういったことは、生活のいたるところで出くわしますから、心当たりがあるという人は多いはずです。

―確かに思い当たることはあります。「カス」の存在を意識し始めたのはいつごろのことですか?

大坪:フルコミッション(完全歩合制)の保険営業をやっていた頃です。僕がやっていた営業というのは、システム上新しいお客さんから契約を取ると、一年間は掛け金の何割かが入ってくるのですが、二年目以降はほとんど入らなくなって、何年かするとゼロになってしまうというものでした。
だから、常に新しいお客さんを開拓し続けていないといけません。新しい契約を取るためには、その10倍くらいの人と知り合いになっている必要がありますから、セミナーだとか色んなところに顔を出すわけです。
そうすると、来ている人の中には良からぬ人というか、こちらを利用しようとしている人もいるんですよ。たとえば、ネットワークビジネスの勧誘などがそうです。ネットワークビジネスが全て悪いわけではないのですが、こちらの人間関係を換金しようとするだけの人もいて、そういう人は勘弁してほしいじゃないですか。こういう出来事から「カス」を意識するようになりました。

―フルコミッションでやっている営業さんだから、「付き合ってはいけない人」や「関わってはいけない仕事」に敏感だったのかもしれませんね。

大坪:それはそうかもしれません。どうしても「お金を払って契約してくれますか、どうですか?」というシビアな話になるわけですから、相手もこちらも真剣にならざるを得ません。結果、おかしいな、と思う人とか仕事には気づきやすくなるというのはあると思います。
(後編につづく)

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