誰もが抱える日常の「不安」や「孤独」。それが強くなればなるほど、ストレスが重なり、心身が蝕まれていきます。
そんな心を蝕んでいく孤独や不安、そしてストレスから解放されるにはどうすればいいのでしょうか。
『魂を浄化するソウル・セラピー』 (マイナビ/刊)の著者で、スピリチュアル・ヒーラーとして活躍する上田佳穂さんは、「魂」を覆う想いを溶かすことで、そうしたネガティブな感情がなくなり、魂が生き生きと輝くようになると述べています。
しかし、私たち普通の人にとって“スピリチュアル”の世界に触れる機会はそうあまりないもの。では、そもそも、スピリチュアル・ヒーリングとはどのようなものなのか、そして、スピリチュアル・ヒーラーになるにはどうすればいいのでしょうか?
上田佳穂さんにお話をうかがいました。
■スピリチュアル・ヒーリングって何? どうすればなれるの?
――まず、上田さんがスピリチュアル・ヒーラーを目指そうとしたきっかけから教えていただけますか?
上田:もともとは、私は特に霊感もない普通の人で、たまたまスピリチュアル・ヒーリングを受けて、癒されたという経験があったのですが、まさか自分がヒーラーになるとは思っていませんでした。ただ、母が私よりも先にヒーラーとして活動をしていて、その話を聞いているうちに自分でもやってみたいと思うようになりました。
――どんなお話を聞いたのですか?
上田:魂や聖霊などからメッセージがおくられてくるんですね。そのメッセージには、すごく愛がこもっていて、含蓄の深いものが多いんです。そういった話に、自分の魂も反応したのだと思います。
――スピリチュアル・ヒーラーは「なりたい!」と思っても、急になれるものではないですよね。
上田:そうですね。私自身は、魂を浄化し続けたことで次第に魂を感じられるようになり、魂がその道を歩みたいと言っていたので、それに従いました。当時30歳くらいでしたので、もっと人生経験を積んでからとは思っていたのですが、魂が今すぐに!ということを望んでいたので、思い切って始めました。
――今、上田さんがお話してくださった話は、一般の方にとって理解するのが難しいのではないかと思いますし、上田さんご自身が言葉として説明するのも難しいと思います。
上田:すごく難しいですね(笑)
――例えば、「魂を感じる」とは具体的にどのような感じなのですか?
上田:そうですね…。明らかに自分の中に自分とは違うものが存在しているという感覚でしょうか。私が初めて魂を強く感じたのは、散歩をしているときに「自分に『愛してる』と言ってあげたほうがいい」と言われたことをふと思い出して、なんとなく、自分に向けて「愛してるよ」って言ってみました。
そうしたら心の底から喜びが湧きあがってきたのです。特に何か嬉しいことがあったわけではないので、ああ、これは魂が喜んでいるんだなと思いました。
――自分に「愛してるよ」と言って、喜びに溢れる自分がいた。
上田:そうです。これが魂かと初めてはっきり感じました。私の心ではない何かがすごく喜んでいる。ソウル・セラピーを受けに来る方の中にも、自分の心では全く思ってもいないのに、喜びが湧きあがる、感謝の念が生まれるという方がいらっしゃいます。
でも、なかなか分かりにくいと思います。心は海みたいなもので、常に波立っていて、その波が強くなればなるほど濁って底が見えなくなります。でも、平穏な状態であれば、波もあまり立たず、水が透き通って底が見えますよね。その底にあるものが魂と考えてください。私の場合、自分に「愛してるよ」と言ってあげたことで、波が穏やかになったのだと思います。
――本書に、心の不調は魂を覆っている想いに原因があると書かれていました。この「想い」とはどのようなものでしょうか。例えば嫉妬や羨望などのネガティブな感情などが思いあたりますが。
上田:もちろんネガティブな感情や考え方もそうです。また、今の人生だけでなく、「過去生」での感情や考え方も影響します。過去生とは前世のことです。人間の歩んできた歴史はとても厳しいもので、戦争が続いたり、階級社会も当たり前でした。そのときに受けた「苦しい」という想いが、現世に影響を及ぼしたりもします。また、現世での要因ですと、おっしゃったように嫉妬ですとか、人間関係、将来に対する不安などがあげられますね。
――上田さんのもとにはどのような相談が来るのですか?
上田:私のところを含めて関東4ヶ所でスピリチュアル・ヒーリングをしているのですが、例えば家族トラブルを抱えている方は多いですね。夫婦間、親子間が上手くいかない。ほかにいらっしゃるのが、心のトラブル。生きることが苦しいとおっしゃる人もいます。
あとは、自分が今どのような状況なのか知りたいという方もいますね。私のブログを読んでいただいて、それでセラピーを受けたいとおっしゃったり、ご紹介でいらっしゃる方も多いです。
――セラピストの皆さんは、相談に訪れた方々の嫉妬や恨みを受け止めるということですよね。それは大変なことではないですか?
上田:受け止めるというより、自分を通過させて光にかえしていくという感じですね。魂を覆うものを自分で抜ければいいのですが、自分ではなかなかできないので、私たちの方で一度その想いを引き受けて、抜くということをしています。それを続けて、覆いを溶かして、魂のお掃除をしていきます。
私の場合、そうしたものが自分を通過していく際に、せき込んだり苦しそうにしていたりするので、驚かれる方も多いですね(笑)。でも、そんなに大変なことではないので安心してほしいです。また、相談される方の中には、自分の魂が苦しんでいることに気づかない人もいて、私の様子を見て、自分がとてもひどい状態だったんだと気づく人もいらっしゃいます。
(後半に続く)
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