病気やケガなど、万が一の時に自分を支えてくれるのは、なんといっても貯金です。
しかし、この「貯金」がくせ者で、ある程度収入があるにも関わらず全然お金が貯まらないという人もいれば、低収入だけどコツコツと貯められる人も。
性格といってしまえばそれまでですが、両者の間にはどんな違いがあるのでしょうか。
『ココが違った!お金に困らない人の時間術』(集英社/刊)は、「時間の使い方」という点から「お金を貯められる人」と「貯められない人」の違いを考える一冊です。
今回は著者の田口智隆さんにインタビュー、両者の違いについて聞いてみました。注目の後編です。
―本書を読んで印象的だったのが、第2章の「あなたのお金と時間を奪う、困った人たち」です。ここでは、付き合うことでお金も時間も奪われてしまう種類の人のことが書かれています。彼らと距離を取ろうとする時、どんなやり方がいいのでしょうか。
田口:僕の場合はギャンブルや飲みに誘ってくる同僚や友達がいたわけですけど、友達の場合は誘いを断ってしまえば済むんですよ。何回か断っていると向こうも誘わなくなってくるから、段々と人間関係の距離が遠くなってくる。
でも、社会人になってからの人間関係で一番厄介なのは職場なんですよ。
―完全に付き合いをなくすことはできませんからね。
田口:そうですね。これまで誘いに乗っていたのが、ある時をさかいにいきなり全部断るようになってしまうと職場での人間関係が歪んでしまいます。
だから、こちらは徐々に参加する回数を減らしたり、二次会は行かないなど時間を減らすのがいいでしょうね。
もしくは、「英会話スクールに通うから」と口実を作って同僚に説明するのもいいと思います。
―2章では「お金が貯まっていない人とは付き合うな」ということを書かれていましたが、やはり「類は友を呼ぶ」で、お金がない人同士で付き合ってしまうことが多いのでしょうか。
田口:それはあると思います。似た者同士で付き合ってばかりいると人間関係が決まってきてしまいますし、お金の使い方も時間の使い方もいつも同じで新しい体験をすることがなくなってしまいます。
だから、言い方は悪いですけど、お金を貯めたいのであれば、そういう人との関係を切るというか、一旦離れるのがいいのではないかと思います。そうすると時間ができて、自分と向きあったり新しい人間関係を作ったりということができるようになりますから」
―新しい人間関係というのはどのように作っていけばいいのでしょうか。
田口:さっきお話したように、自分の興味のあること、やりたいことを始めてみることです。それがどんなにマニアックなことであっても、同じようなことをやっている人が必ずいるはずですから、そういう人たちと付き合ってみればいい。もしかしたら、その人たちとお酒を飲むことがあるかもしれませんが、それは今までの飲み会とはまったく性質が違うはずです。
そういうところで使うお金は自己投資だといえると思います。
―本書をどんな人に読んでほしいとお考えですか?
田口:何だかわからないけど時間がない人、なぜかわからないけどお金がない人ですね。時間もお金もなんとなく使ってしまう、でもそんな自分を変えたいという人に読んでいただきたいです。
―最後になりますが、そういった方々にメッセージをいただければと思います。
田口:まずは本を読んでいただいて、昨日一日を誰とどうやって過ごしたか、明日一日をどうやって過ごすのかを考えてみていただきたいですね。
毎日が何となく過ぎ去ってしまっているわけですから、それを何となくでなくすためには、手帳に書き出すなどして、一日の時間を誰とどう過ごすかを意識しないといけません。そうすることで、明らかな時間の無駄、お金の無駄に気づいて、改善の一歩が始まります。
本を読むだけでは「ああ、そうか」で終わってしまいますから、ぜひやってみていただきたいですね。
(新刊JP編集部)
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