どんなにお金を持っていても幸せを感じない人もいれば、お金がなくても幸せだと思いながら毎日を過ごしている人もいる。その違いの一つは、心がいつもポジティブであるかどうかだ。
人に幸せを与えられるくらいの人になるには、自分自身が幸せであることが必須だが、そうすぐにポジティブになれたり、幸せになれるものなのだろうか?
書道家・武田双雲さんが執筆した『ポジティブの教科書』(主婦の友社/刊)は、ネガティブな自分に悩む人たちへのエールとなる、ポジティブシンキングの秘訣が書かれた一冊だ。実は双雲さん、初対面の人でも一気に垣根を超えてきて仲良くなってしまうポジティブシンキングの持ち主で、「こんなに明るい人だったんだ」と驚かれることもあるとか。本書では、そんな双雲さんが3つの基本と11の法則から幸運体質になれるコツを伝授してくれる。
ここでは本書から一秒でポジティブになれる言葉の使い方をご紹介しよう。
■一秒でポジティブになる魔法の言葉
双雲さんの代名詞ともいえる「ダカラコソデキルコト」。これは乙武洋匡さんとの対談本のタイトルにもなった言葉で、不利な状況に出くわしたとき、この言葉をふりかけると自然とポジティブになることができるのだ。リストラされた「ダカラコソデキルコト」、お金がない「ダラコソデキルコト」など、ネガティブなことから一歩抜け出して、前に進む力を与えてくれる。
しかし、ポジティブになれる“魔法の言葉”はこれだけではない。
「聖なる○○」…名詞の頭につければ、どんなものでも感じられ感謝できるようになるマジックワード。「聖なるドライヤー」なんて、いつもと違ったありがたい風が吹いてきそうだ。
「○○ナンデスナゼナラバ」…○○には自分にとって心地よい言葉を当てはめよう。「私は満たされています。なぜならば」と言えば、頭は満たされている理由を探し始める。自分は満たされていないと普段思っていても、意外と小さな幸せがあるものなのだ。
「ボクナラドウスル」…想像力を鍛えるのにとっておきの言葉と双雲さん。「上司はなんであんなこと言うのかな」と思ったときに「自分が上司ならどうしよう」と自分事に考えることで、違う視点で物事を捉えられるようになるのだ。
「ノオカゲデ」…見るもの触るものすべてにこの言葉をふりかけよう。例えば「お風呂ノオカゲデ」といった名詞だけでなく、「怒るノオカゲデ」など、感情にも有効だ。脳は「オカゲデ」の後を探しはじめるので、どんなことにでも感謝できるようになるのだ。
■たった一文字変えるだけで一気にポジティブになる
ここまでは、ある言葉に特定のワードを「くっつける」ことでポジティブになれる方法を伝授した。ここで紹介する双雲流ポジティブになる方法は、言葉の中のたった一文字を変えるだけで前向きに慣れるというものだ。
それは「で」を「が」に変えること。
例えば朝、何を食べたいか聞かれたとき、「パンでいいや」などと返答してはいないだろうか。しかし、この「で」という言葉によって「しょうがないから選んだ」感が生まれ、何事にも感謝できなくなってしまう。ここは「パンがいい」という風に、「で」を「が」に変えるだけで、ポジティブなイメージに変わるのだ。
本書で貫かれていることの一つは、自分が幸せになることが、周囲を幸せにしていくということ。つまり、どんなにしても相手を変えることができない。相手を変えるには、自分が変わることが唯一の道だということだ。
ネガティブ思考を一気にポジティブに変えることはおそらく難しい。でも、本書のやり方を少しずつ自分の中に染みわたらせていけば、少しずつ幸せがやってくるはずだ。
(新刊JP編集部)
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