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増える「アマゾン輸出」参入者、そこから一歩抜け出すには?

 今、個人でできるネットビジネスとして大きな話題を呼んでいる「アマゾン輸出」。これは、日本で安く仕入れたものを、アメリカのネット通販サイト「アマゾン」を使って個人で輸出するというビジネスです。
 在宅でできること、他のネットビジネスと比較して参入者がまだ多くないこと、英語を話せなくても大丈夫なことなど、さまざまなメリットがあるのですが、ここ最近参入者が増え、「出品しようとした商品が価格競争に巻き込まれた」「米アマゾンの市場が荒れている」などの声があがっているといいます。
 そこで今回は、「アマゾン輸出」でライバルと差をつけるためにすべきことが書かれた『ライバルに差をつける! 「Amazon輸出」実践編』(日本実業出版社/刊)の著者である山村敦さんに、一歩抜け出すためのコツなどをお聞きしました。
 今回はその前編となります。
(新刊JP編集部)

■増える「アマゾン輸出」参入者、そこから一歩抜け出すには?

―まず、前作『月に100万稼げる「Amazon輸出」入門』の反響から教えて下さい。

「とても反響があったという印象ですね。雑誌から取材がきましたし、実はテレビからもお話があったのですが、そちらはスケジュールが合わなくて対応できなかったんです。でも、いろいろなメディアに取り上げていただきました」

―テレビからも取材の問い合わせがあったんですか! そこまで注目を浴びると、入門編を出版された半年前とはかなりアマゾン輸出の状況が変わってきたんじゃないですか?

「そうですね。入門編で『ペイオニア』という売り上げの受け取り口座のサービスについて紹介したのですが、それによって個人参入のハードルがグッと下がって、一気に参入者が増えたという印象ですね」

―具体的にどのくらい人数が増えたのでしょうか。

「それまでの数の10倍とまでは言いませんけど、肌感覚で3~5倍くらいは増えたように思いますね。その結果、米アマゾンの方に出品するライバルが増えてしまい、工夫しないと稼ぎにくくなっているように感じます」

―そこでお聞きしたいのが、本書『ライバルに差をつける! 「Amazon輸出」実践編』を出版した理由です。どのような経緯で書かれたのですか?

「今言ったように、参入者が増えて、稼ぐのに工夫する必要がでてきたことが一つです。もう一つが、インターネット上で流れているアマゾン輸出の情報は、デタラメが多いんです。所詮はタダの情報ですから、ユーザーにとってはあまり利のある情報ではなくて、それを信じて実践しちゃうと逆に稼げなくなってしまうこともあります。しかもそのサイトにはアフィリエイト広告が張られていたりするんですよね(苦笑)」

―それはなかなか…。

「そういう背景もありつつ、参入者も増えているというところで、もっと違うやり方がありますよということを伝えるために、この本を書きました」

―山村さんはアマゾン輸出をされている方々へアドバイスを行っているとのことですが、この半年間で、相談内容に変化はありましたか?

「変わりましたね。前作を出す前は、どうすればいいのか分からない!という声が多かったのですが、今は、稼げないとか、ライバルが多くなったけどどうすればいいのか、という質問が多くなっています」

―それはアマゾン輸出が広まったことによるジレンマですね。この実践編は図表もたくさんあって、非常に丁寧に書かれている印象を受けたのですが、本書を書く上で気を付けた点を教えていただけますか?

「実践編を書く上で、3つ、自分に課題をかしています。1つ目はアマゾンの管理画面の説明は書かない、2つ目はアマゾンのサポートに聞けば分かることも書かない。そして3つ目は、ネットでちょっと探せばわかることもできるかぎり書かないということです。
もちろん、とても有益な情報であれば載せますが、基本的には自分で調べてすぐ分かることは書かないようにしました。実際に自分の元にきた相談と、自分がこれまでネットビジネスをやってきたその経験をベースに書いています」

―実際に山村さんの元にくる相談の内容には、どんなものが多いのですか?

「一言で言うと…稼げない!ということに集約されます(笑)細かく分けると、ツール関連ですとか、返品やキャンセル対応、あとはFBA(フルフィルメント by Amazon)とか、いろいろあります。また、米アマゾンに出品しようと思ったら、すでに30人くらい同じ品物を出品していて、値段も太刀打ちできなくなっているというような質問も多いですね」

―本書の80ページに掲載されているコラムで、「儲けるにはとにかく出品数を増やす!」と書かれています。アマゾン輸出で稼いでいる人は、赤字になる商品もありつつ、儲かる商品も出品して、全体で利益を出しているとのことですが、これは意外でした。

「たくさん出品するという方法は、利益を出すための一つのやり方で、アマゾン輸出をされている方全員を救う方法ではありません。ただ、傾向として稼げている人は3000品以上出品しています。初心者だと20品から50品、だいたい100品なんですよね。
でも、そういった方々にいきなり3000品出品してくださいとは言えないので、目標として300品、まずはやってみてくださいとアドバイスしています。そうすれば、変わるのが見えてくると思うので、そこから3000品にするのは比較的簡単だと思いますよ」

―たくさんの商品があると思いますが、利幅が大きくなりやすい商品って何ですか?

「やはりホビー系でしょうね。実は、利幅が大きい商品ってあまり需要がないものが多いんです。大きな家とかダイヤモンドと一緒ですね。欲しがる人は少ないけれど、高価です。だから、利幅が大きいけれど、逆に売れ残ることもあります。そこは注意しておいたほうがいいでしょうね」

(後編に続く!)

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『ライバルに差をつける!「Amazon輸出」実践編』著者の山村敦さん

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