流行に乗ってFacebookに自社のページを作ったけれど、何を更新していいのか分からず、結局プレスリリースを載せているだけという企業は多いのではないでしょうか。
Facebookページは、上手く活用すれば顧客獲得に大きな効果を見込むことができますし、実名による有意義なコミュニケーションをとることができるので、顧客窓口などとしても機能できます。
しかし、それは上手くいっている企業の話。
多くの企業の場合は、あまり「いいね!」の数が伸びず、どうしたらいいのか分からないまま…というところもあるはず。
『小さな会社のための成功するFacebookマーケティング』(高橋浩子、田井中友香/著、日経BP社/刊)はまだFacebookに乗り出していない企業や、なかなか上手く伸びない企業向けに、5つの成功事例と1つの失敗事例を踏まえてFacebookの使い方を紹介する一冊です。ここでは、「1つの失敗事例」から、Facebookの企業ページの注意点をピックアップしていきましょう。
■使っている写真はターゲットに合ったものですか?
例えばFacebookページを使って女性客にPRしたいと思ったとき、そこで使われている写真に、汚い格好をしてこちらを睨みつける坊主の男が写っていたら、あまり良いイメージは浮かばないでしょう。
どんな企業も、何かしらの目的のためにFacebookページを作るのであり、ターゲットとなる顧客を想定しているはずです。本書ではドレッシングを中心に食品を製造・販売している小さな会社を失敗事例として取り上げ、改善ポイントを著者の田井中氏が「誌上コンサルティング」として解説しています。
そんな田井中氏が会社に最初に出した宿題は、スキンヘッドだった社長の髪形を変えることだったそうです。確かに個性的ですが、ちょっと怖そうですよね…。Facebookでは、ビジュアルを魅力的に見せることが大切です。特に会社を背負う重要なポジションに付いている人は、個人のページにもたくさん人が訪れますから、写真はちゃんと選んだほうがよさそうです。
■「結局、お客さまに何をさせたいの?」を考えていますか?
ただFacebookページに情報を掲載していっても、結局「いいね!」を押してくれている顧客(ファン)たちに対して何をさせたいのかが決まっていなければ、次のアクションには結びつかないものです。
事例となっている会社も「お客様目線の情報発信」を考えておらず、一方通行の情報提供をしていました。そこで田井中氏が提案したのが、その会社で製造しているドレッシングを一本使い切るレシピの掲載です。
「ドレッシングを買っても、いつも使い切れないまま賞味期限が過ぎてしまう」という主婦の声と、調理師免許を持っている社長の料理の腕を合わせて、料理に関する豆知識などを挟みながら、レシピを充実させていきました。こうすることで「この料理を今度作ってみたい」「このドレッシング使ってみたい」といった具合に次のアクションに顧客を動かすことができます。
Facebookの特徴は参入時期に早いも遅いもないということ。つまり、今から新しくFacebookページを作っても、ずっと放置していたものを再起動しても、「遅かったから」という理由で失敗することはないといいます。
失敗するには必ず理由がある。そのポイントを押さえておけば、Facebookページは大きな武器になるかも知れませんよ。
(新刊JP編集部)
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