尖閣諸島を巡っては中国と、竹島を巡っては韓国と摩擦を強める日本。これらの領有権問題がクローズアップされたころから、中国・韓国のお国柄や文化、国民の気質などがニュースなどでよく話題にのぼるようになりました。
こういったお国柄や国民性をネタにした冗談を「エスニックジョーク」と言います。『~雑学プロファイル~日中韓 お笑い不一致』(唐沢俊一/著、徳間書店/刊)は、日本・韓国・中国それぞれをネタにしたエスニックジョークを通して、それぞれの国の文化の違いや国民性に迫る一冊。
なるほどと納得するもの、笑ってしまうもの、笑えないもの、さまざまなジョークのなかからいくつか紹介します。
■出された料理に虫が入っていたら
レストランに、中国人、日本人、韓国人が入り、スープを注文した。しかし、出てきたスープ皿を見ると、中にハエが入っている。
中国人は「これは珍味だ」と、喜んでそのハエを食べた。
日本人はそっとあたりを見渡し、こっそりボーイに言って取り替えてもらった。
韓国人は「これも日本人のせいだ!」とわめいて、その場で日の丸を燃やした。
細かいことを気にしない大雑把な中国人、正当な権利があっても主張できない日本人、怒りっぽく被害妄想的な韓国人という構図。あくまでイメージに過ぎませんが、納得できる人は多いのではないでしょうか。
■韓国をジョークのネタにしたら...
韓国ジョークを掲載したある新聞に韓国人から抗議がきた。
「何という中傷だ。われわれは怒りっぽくなんかない!!」
現に今怒ってるじゃないですか、というこのジョーク。もちろん全員が全員ではないのでしょうが、韓国人というと怒りっぽいイメージがあるのは確かです。
韓国における死亡原因のうち、最も多いのは脳血管疾患(脳出血、脳卒中、脳梗塞など)で、人口10万人あたり74人がこの病気で死亡しているそう。怒りっぽい性格は脳卒中のリスクを高めるといいますし、韓国人が怒りっぽいというのはあながちまちがっていないのかもしれませんね。
■中国でも新幹線が開通
日本人「おたくの国でも新幹線が開通したらしいな」
中国人「どうだい?我が国の新幹線は?」
日本人「すばらしい技術だ」
中国人「そうだろ?」
日本人「さすがだよ。中国七千年の歴史とはよく言ったものだ」
中国人「おいおい、まだ四千年だよ」
日本人「いや、日本の歴史を足しておいたよ」
中国でも新幹線が開通しましたが、一か月もたたないうちに大事故を起こしたことは記憶に新しいところです。中国の新幹線開発の技術は日本やドイツから丸パクリしたものとよく言われていましたが、それを皮肉るようなジョークです。しかし、これに関しては日本も発展の過程で同じようなことをしてきているので、人のことは言えないのかもしれませんが...。
韓国人=○○、中国人=○○、とラベリングすることで国民性や文化の違いを理解しようとすると、どうしても通俗的な方向に流れやすく、差別的感覚にも繋がります。
ただ、日中韓の人々がそれぞれ反発し合うのは、その間に黒人と白人のような外見上の明らかな違いがなく、越えるべき文化的なハードルを意識しにくいからだとも言えるのではないでしょうか。だとしたら、多少乱暴なラベリングだとしても、ジョークによってたがいの文化の違いを意識することで、その違いを埋める努力ができるのかもしれません。
本書には、日本・韓国・中国の文化と国民性をネタにしたジョークがたくさん取り上げられているので、異文化理解のため、話の種として、一読してみてはいかがでしょうか。
(新刊JP編集部)
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