人付き合いで何かと気をつかってしまう、新しい環境になかなか馴染めない…。
内向的な性格の人は、日々、気をつかっては、思ったことを素直に口に出せず、何かと気疲れして暮らしている。だから、外向的な性格の人より、余計にストレスが溜まってしまい、損をしているような気にもなる。だからといって、内向的な性格を変えろと言われてもそれは無理な話。では、内向的な性格をうまく生かすには、どうしたらいいのだろうか。
『99%の人が知らない「内向型な自分」の磨き方』(榎本博明/著、経済界/刊)では、内向型な性格を生かしながら、自分のスタイルを確立する80の方法を紹介している。
例えば、内向型人間には生真面目な人が多い。一定の手順に従って規則的に仕事をこなすのが得意だが、この長所は同時に短所にもなる。
常に目的とそのためのプログラムされた手順が頭から離れず、予想外の事態が生じたときに応用がきかず、混乱してしまうのだ。これを克服するには、「無駄=悪」という発想を捨てることだ。結果として無駄になるかもしれないことでも、道楽気分で積極的に楽しんでしまえばいいのだ。
外勤中や帰宅時など、時間に余裕のあるかぎりブラブラ道草してみる、好奇心の赴くままに寄り道を楽しむ、そんな姿勢も必要だ。
ビジネス書などの中には、自分の1日の行動をしっかりチェックし、必要な行動を最小限の時間に圧し、。自分の持ち時間を本来の目的(仕事)のために有効に使おうという、時間管理術を紹介するものは多い。しかし、音楽をかけてコーヒーを飲みながらゆっくり朝食をとったり、取引相手と商談中に仕事以外の話で盛り上がって時間をかけすぎたりすることは、悪いことではないはずだ。かえってコマ切れの時間枠に管理され、せっかくの持ち時間を刻一刻と奪われてしまうのは本末転倒ではないだろうか。目的のための単なる手段としてではなく、ひとつひとつの行為やプロセスそのものを楽しむ習慣を身につけることが重要なのだといえる。
内向的な人より、外向的な人のほうが、コミュニケーションが上手いというのは一般的には当たっているだろう。しかし、内向的な人は、しゃべるのが下手でも、逆に聞き上手だったりもする。
本書は、誰とでも臆せず話せる外向的な人を羨んだりせず、自分の長所を生かして、物事をもっと楽しむことが大事なのだと気づかせてくれるだろう。
(新刊JP編集部)
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