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「ブラッド・ブレイン 闇探偵の降臨」小島正樹著

  警視庁捜査一課の刑事・百成完(ももなりかん)が持ち込む数々の難事件をたちどころに解決する男、月澤凌士(つきざわりょうじ)。しかし、彼はある理由で「闇の探偵」と呼ばれ、畏怖される存在だった・・・。
 アイデアとトリックを惜しげもなく盛り込む「やりすぎ本格ミステリー」で知られる小島正樹の最新作は絶好調の面白さ。今作は難攻不落のアリバイをどう崩すかがメーン。前半で説かれた謎が後半に別の形で解き直され、さらなる真相が明らかに。巧みな構成と二重三重のどんでん返しに驚かされる。最後の最後で判明する、まさに意外な真犯人の「犯行の狙い」には戦慄必至だ。
 また、名探偵の月澤自身が抱えている「禍々しい秘密」が物語に緊張感を与える。今は配下のような扱いを受けている百成にも裏の思惑がありそうだ。二人の関係のこれからが気になる。
 本格ミステリーに強烈な名探偵登場。続刊を期待したい。 

書名:ブラッド・ブレイン 闇探偵の降臨著者:小島正樹発行:講談社定価:930円+税

夕刊フジ

産業経済新聞社発行が発行する、首都圏・近畿圏を中心に販売されているタブロイド判夕刊紙。ターゲットは30代~60代を中心とした都市型男性ビジネスマン。 WEB版は「ZAKZAK」(http://www.zakzak.co.jp/)で、紙面と同じ記事だけでなく、WEBオリジナルの記事も人気。 書評は毎日掲載しており、紙面ではこのコラムで掲載されたもの以外も読むことができる。

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