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「最強の国家権力・国税庁」大村大次郎著

  パナマ文書が世の中を騒がせている。大企業、金持ちがタックス・ヘイブン(租税回避)を利用して節税するなら、国の税収が危うい。格差がますます広がる。これに徴税サイドの国税庁はどう対応していくのか。この騒動が勃発する少し前、国税庁に注目が集まるもう一つの出来事があった。マイナンバー制度の導入である。この制度の本当の狙いは、課税強化であるという見方があった。
 このように、国家のかじ取りの根幹で顔を出すのが国税庁。天下の財務省のパワーの源泉でもあり、政治家をも黙らせるという意味で、まさに本書のタイトルどおり「最強の国家権力」と言えよう。
 この組織、映画「マルサの女」のイメージが根強いが、実際にはどんな論理で動くのか。国税OBの著者が、知られざる内部事情を明かしたのが本書。OBの多くが税理士となり業界内部に留まる中、しがらみにとらわれない著者ならではの踏み込んだ内容だ。 

書名:最強の国家権力・国税庁著者:大村大次郎発行:中公新書ラクレ定価:780円+税

夕刊フジ

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