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「世界の鉄道紀行」 小牟田哲彦著

  まえがきで「明治や大正期の紀行文が今も色褪(あ)せないように、情報は古くなっても文学は必ずしも古くならない」と紀行文学の魅力を語る著者が、世界中の鉄道を旅してつづった鉄道紀行作品20本を厳選し収録。世界中どこへ行っても淡々とひたすら列車に乗り続け、移りゆく車窓や乗り合わせた人たちを描く著者の軽妙な文章が、読む者を楽しい机上旅行へとひきつける。
 台湾やハワイ、ヨーロッパなど誰でも気軽に行けそうな地域での汽車旅から、中央アジアのキルギスやアフリカのカメルーンなど、そもそも旅行体験談自体がほとんどなさそうな場所まで、舞台は世界中にまんべんなく広がっている。名作『南蛮阿房列車』の趣を感じさせるが、夫婦2人旅や小さな子供を連れた家族旅行でも何とか汽車旅を楽しもうとする著者の意欲や努力には、家庭を持つ趣味人への共感も抱かせてくれる。

書名:世界の鉄道紀行
著者:小牟田哲彦
発行:講談社現代新書
定価:900円+税

夕刊フジ

産業経済新聞社発行が発行する、首都圏・近畿圏を中心に販売されているタブロイド判夕刊紙。ターゲットは30代~60代を中心とした都市型男性ビジネスマン。 WEB版は「ZAKZAK」(http://www.zakzak.co.jp/)で、紙面と同じ記事だけでなく、WEBオリジナルの記事も人気。 書評は毎日掲載しており、紙面ではこのコラムで掲載されたもの以外も読むことができる。

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