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「東大入試問題で数学的思考を磨く本」  京極一樹著

  数学本ブームだ。最近は高学歴をもつ中高年が増えたためか、入門書よりも難解・超難解なものに人気がある。この本も東大の入試問題からえりすぐりの名問をピックアップ。文系でもわかる(はずの)解説を加えた。
 著者は髄所で、“簡単”とか“誰にでも解ける”というが、そこは東大。そう簡単に解けるものではない。では、内容がつまらないかというと、そうではない。解説が意外に面白い。問題文に隠されたヒントの探し方、ときに強引とも思われる力技のすすめなど、予備校講師が書く解説本とはひと味違った考え方・解き方を提示してくれる。
 凡人にとって、この本の面白さは問題を解くことよりも、解説文を読みながら、「フムフム、ナルホド」と目からウロコをボロボロ落とすことにあるかもしれない。シンプルでスリリングな解法とはどのようなものか知りたい数学好きにはたまらない1冊だ。

書名:東大入試問題で数学的思考を磨く本
著者:京極一樹
発行:アーク出版
定価:1575円

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産業経済新聞社発行が発行する、首都圏・近畿圏を中心に販売されているタブロイド判夕刊紙。ターゲットは30代~60代を中心とした都市型男性ビジネスマン。 WEB版は「ZAKZAK」(http://www.zakzak.co.jp/)で、紙面と同じ記事だけでなく、WEBオリジナルの記事も人気。 書評は毎日掲載しており、紙面ではこのコラムで掲載されたもの以外も読むことができる。

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