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「武士たちの作法」 中村彰彦著

  もはや完全に「過去の人」となった菅直人元首相が自らの内閣を「奇兵隊内閣」と名付けたことがある。山口県(長州)出身の同氏が、幕末期に高杉晋作が創設した奇兵隊の好イメージにあやかろうとしたことは想像に難くないが、本書を読めば、奇兵隊の好感度も下がってしまう。
 奇兵隊といえば、武士や農民などの「身分」にこだわらない義勇兵のような部隊だといわれている。ところが、「身分は問わない」ハズなのに実際には出身階級によって軍服の袖印が違っていた。また、金権体質にどっぷり漬かっていたり、度外れた愛欲まみれの隊員もいたという。
 大河ドラマのデタラメぶりや、最後の会津藩主・松平容保にまつわる裏話も興味深い。本紙連載などを書籍化。

書名:武士たちの作法
著者:中村彰彦
発行:光文社
定価:1785円

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