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「アップル帝国の正体」 後藤直義・森川潤著

  故スティーブ・ジョブズのカリスマと、iPhone、iPadなどのプレミアム商品の力で、史上空前の企業価値に成長した企業アップル。ちまたには、ジョブズのプレゼンや商品の魅力を礼賛する声があふれる。だが、日本企業側からアップルを見ると、そこにはまったく違う歴史がある。
 秘密主義のベールに隠されたその本質は、徹底したサプライチェーンの支配と、冷徹な実行力。いわば「帝国主義」と呼べる経営手法にある。かつて世界に覇を唱えた日本の家電産業は、その「植民地」となっていた。シャープ、ソニーはアップルの下請けに身を落とし、流通、通信、音楽と、かかわった業界は次々に構造を破壊され、利益を収穫される―。
 経済誌若手記者の著者らは膨大な取材で、衝撃の事実を描き出す。アップルの栄光が陰り始めた今こそ、その成功と日本の敗北の理由を見つめ直せる格好の書だ。

書名:アップル帝国の正体
著者:後藤直義・森川潤
発行:文藝春秋
定価:1365円

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産業経済新聞社発行が発行する、首都圏・近畿圏を中心に販売されているタブロイド判夕刊紙。ターゲットは30代~60代を中心とした都市型男性ビジネスマン。 WEB版は「ZAKZAK」(http://www.zakzak.co.jp/)で、紙面と同じ記事だけでなく、WEBオリジナルの記事も人気。 書評は毎日掲載しており、紙面ではこのコラムで掲載されたもの以外も読むことができる。

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