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「石原慎太郎『暴走老人』の遺言」 西条泰著

  戦後間もなく23歳で芥川賞作家となったころは、”価値紊乱(びんらん)者”とレッテルを張られ、政治家に転身してからは”独裁者”と呼ばれた石原慎太郎氏。昭和から平成までのこれほど長い間、賛否の嵐にさらされ続ける人物も珍しい。
 自身の主張は、独特な言葉づかいで本になることが多いが、少々難解でもある。本書は、石原氏の言葉と行動を番記者が解説を加えながらつづったドキュメントだ。
 冒頭からその”暴走”ぶりが際立つ。
 80歳にして復帰した国会(2月12日)での「暴走老人から国民の皆さんへの遺言」と銘打った1時間40分に及ぶ大演説を解きほぐすことから始まる。中盤では、東京都知事から国政を目指した過程や、その政治手法に加え意外な個性も紹介される。6章の石原語録だけでも面白い。「俺が死んだら日本は退屈になるぞ。生きている限り、憎まれ役になってやる」と言い放つ理由がわかる。

書名:石原慎太郎『暴走老人』の遺言
著者:西条泰
発行:KKベストセラーズ
定価:1000円

夕刊フジ

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