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「夜の底は柔らかな幻」 恩田陸著

  「在色者」という特殊な能力を持った人間が存在する世界のなかに、国家権力の及ばない「途鎖(とさ)国」はあった。女性刑事の実那はその中でも殺人鬼たちの集まる「山」へ、ある目的のために潜入するが・・・。
 能力者たちが繰り広げる、残酷すぎる殺人シーンの描写に、現実ではあり得ないことのはずなのに、リアルな映像が脳内に映し出され、ゾクリとする。
 また、普通は読めば読むほど話の謎は明確になるものだが、本書は逆にさらなる謎の深みにハマリ、話の中へどんどん引き込まれていく。
 ホラー、ファンタジー、伝奇の全てが凝縮されつつ全く新しい形態を生み出しているような、恩田ワールド全開の一冊。

書名:夜の底は柔らかな幻
著者:恩田陸
発行:文藝春秋
定価:1680円

夕刊フジ

産業経済新聞社発行が発行する、首都圏・近畿圏を中心に販売されているタブロイド判夕刊紙。ターゲットは30代~60代を中心とした都市型男性ビジネスマン。 WEB版は「ZAKZAK」(http://www.zakzak.co.jp/)で、紙面と同じ記事だけでなく、WEBオリジナルの記事も人気。 書評は毎日掲載しており、紙面ではこのコラムで掲載されたもの以外も読むことができる。

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