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「赤猫異聞」浅田次郎著

 260余年続いた徳川幕府の世が終わり、明治へと変わった混乱期に起きた江戸での大火事。伝馬町牢屋敷の囚人達も避難のため「解き放ち=赤猫」となる。その中でもいわく付きの重罪人3人はこれを機に、各々意趣返しをしようと考えるのだが・・・。
 民を守るべき上の者が次々代わって政道は整わず、その隙に権力を持つ者が好き勝手する。いつの世も同じかと思うような、どこかで聞いた話がこの物語の根底にはある。そんな中で生まれた恨みや憤りを抱え、義理や人情、守るべきものと葛藤しつつ迎えた3人の意外な顛末とは。
 「火事と喧嘩は江戸の華」といわれたここ一番の大舞台。それぞれ極限での頑なまでに真っ直ぐで粋な生き様をとくとご覧あれ。

書名:赤猫異聞
著者:浅田次郎
出版社:新潮社
定価:1575円

夕刊フジ

産業経済新聞社発行が発行する、首都圏・近畿圏を中心に販売されているタブロイド判夕刊紙。ターゲットは30代~60代を中心とした都市型男性ビジネスマン。 WEB版は「ZAKZAK」(http://www.zakzak.co.jp/)で、紙面と同じ記事だけでなく、WEBオリジナルの記事も人気。 書評は毎日掲載しており、紙面ではこのコラムで掲載されたもの以外も読むことができる。

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