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日本の社会の中心が英語化される!? 「英語化」政策で日本の国力が地に落ちる!

 他の能力が高くとも、英語が苦手だというだけで、公務員にもなれず、大企業にも就職できなくなる日が近いかもしれない。あと10年たらずで、日本の社会の中心が「英語化」されるからだ。にわかには信じがたいが、そんな「英語化」政策が静かに進行している。

たとえば、文科省は大学の学部授業のうち5割を10年以内に英語化する目標を掲げ、英語の授業数の多いスーパーグローバル大学に巨額の補助金を与えている。学生の視点から見れば、英語ができないと高等教育が受けられなくなるという政策だ。TPP(環太平洋経済連携協定)が締結されれば、地方自治体レベルの公共事業ですら英語で入札手続きをしなくてはならなくなるだろう。日本企業の英語化も加速している。あのホンダまでも、社内の公用語を2020年までに英語化することを発表した。

こうした英語化の動きに警鐘を鳴らすのが、気鋭の政治学者、施光恒(せ・てるひさ)氏による『英語化は愚民化―日本の国力が地に落ちる』(集英社新書)だ。

『英語化は愚民化』によれば、英語が得意か否かという基準だけで、日本国民は分断され、優秀な日本の中間層のほとんどが没落する可能性が極めて高い。英語と日本語という言語の壁が横たわる中で、同じ日本人であるという共感も失われ、民主主義の基盤が根腐れしていくという。

すでに各界の識者から本書の主張に賛同する声が広がっている。『資本主義の終焉と歴史の危機』で話題を呼んだエコノミスト水野和夫氏は「日本の経済と民主主義を破壊する英語化の大罪を明らかにした凄い本だ。」と述べる。

『TPP亡国論』の著者、中野剛志氏は「日本人が抱く直観的な不安に確かな根拠と論理を与えてくれる。これぞ名著。」と本書を評価する。

当たり前のことだが、日本人が最も能力を発揮できるのは日本語を使用しているときである。その「当たり前」を見失っている企業経営者やビジネスマンのために、政治学だけでなく、宗教改革や明治産業革命時代についての歴史学、アメリカの最先端の経済学の知見を総動員して「英語化の罠」を分析したのが本書。日本社会が英語化によって衰退する前に必読の一冊だ。

【著者プロフィール】
150708_049_c_rs施 光恒(せ・てるひさ)1971年、福岡県生まれ。政治学者。九州大学大学院比較社会文化研究院准教授。慶應義塾大学法学部政治学科卒。
英国シェフィールド大学大学院政治学研究科哲学修士課程(M.Phil)修了。
慶應義塾大学大学院法学研究科後期博士課程修了。博士(法学)。専攻は政治理論、政治哲学。著書に『リベラリズムの再生』(慶應義塾大学出版会)、共著に『TPP 黒い条約』(集英社新書)など。

【集英社新書ホームページ】
http://shinsho.shueisha.co.jp/

[書名]
英語化は愚民化―日本の国力が地に落ちる

[著者]
施 光恒(せ・てるひさ)

[発売日]
2015年7月17日(金)

[定価]
本体760円+税

http://books.shueisha.co.jp/CGI/search/syousai_put.cgi?isbn_cd=978-4-08-720795-8&mode=1

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