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DX導入がうまくいく会社と失敗する会社の決定的な違い

近年、「DX(デジタルトランスフォーメーション)」という言葉をあちこちで見かけるという人は多いはず。

DXとは、簡単に言えば「デジタル技術によって人の生活や企業活動をより良く変えていくこと」。ビジネス分野でよく話題になるが、キャッシュレス化やペーパーレス化など日常生活で恩恵を受けることも多い。コロナ禍で普及したテレワークやリモート会議もDXの一つである。

企業にとっても生産性向上や業務効率化、ビジネスの機動性の向上など、導入のメリットは大きい。そのため導入に動く企業は後を絶たないのだが、注意点もある。『DXで会社が変わる』(竹本雄一著、幻冬舎刊)は、DXの可能性や導入の際に注意すべきことなど、企業が今欲しい情報を、実例を交えて紹介していく。

■紙の書類をデジタル化するだけでは何も起こらない

本書ではDXを「デジタルによる変革」と位置付けている。
DXの話題では「デジタル化」ばかりに注目が集まるが、本質はどちらかといえば変革の方。

そのため、本書ではDXはまず目的を定めよ、としている。紙の書類をデジタルにするだけでは、何も起こらないからだ。

書類をデジタル化することで、業務を効率化するのが目的なのか。それともデジタル化した情報を新たな事業に活用し高付加価値のサービスを生み出したいのか。デジタル化によって何を変え、何を達成したいのかをはじめに明確にするのがDX導入を成功させる最大のポイントだ。

■DX導入の理想は「トップダウンで導入」

また、目的があったとしてもDX導入にはいくつかの障壁がある。その一つが社内のデジタル化への理解だ。会社全体のデジタルに対する理解が浅ければ、デジタル化を推進してもムダに終わってしまうかもしれないし、熱心な推進者がいたとしても導入がうまくいかないかもしれない。

デジタル化によって今のワークフローを変えたり、現行のやり方を変えなければならないケースは多々あるし、デジタル化した業務がなじむまで時間がかかる。もしかしたら、今のやり方を変えることに抵抗がある人もいるかもしれない。こうしたなかでDXをスムーズに導入するためには、「何をデジタル化するのが会社にとって最大のメリットになるのか」という見極めと、「トップダウン」で行うことだという。

その見極めができないと、DXはかえって重荷になってしまうことがある。そしてトップダウンで導入することで、社内にいるデジタル化を好まない人も会社の方針を理解するようになりやすいのだ。

DXをいかに導入し、活用していくかは、今後多くの企業が直面する課題になるはず。何から始めていいか迷った時、何をデジタル化すればいいかわからない時、デジタル化によってどんな効果が期待できるかを知りたい時、本書から適切なアドバイスを得ることができるだろう。

何より、著者の竹本雄一氏自身がDXの恩恵を受け、大きな取引を成立させた一人。竹本氏が経営するアジア合同会社は、全国の児童・生徒に一人一台のコンピュータを行き渡らせる文部科学省のGIGAプロジェクトに参画し、徳島県下の小中学校に中国メーカーのタブレット6万台を納入した。購入のための交渉は全てオンラインで行ったという。

このGIGAプロジェクトによって一気にIT化が進んだ日本の教育現場。本書で竹本氏は、あと5年もすればタブレットで学ぶことに慣れ親しんだ子どもたちが社会人になる一方で、デジタル的な働き方が浸透していない日本の社会に警鐘を鳴らし、DXが持つ大きな可能性だけでなく、今の日本の問題点についても鋭く指摘している。

(新刊JP編集部)

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