本を知る。本で知る。

クセが強すぎる「ももたろう」描いたのはやっぱりあの漫画家

  • 書名 「ももたろう」(誠文堂新光社刊)
  • 監修・編集・著者名ガタロー☆マン
  • 出版社名誠文堂新光社

昔むかし、あるところにおじいさんとおばあさんがすんでいました。おじいさんは山へしばかりに、おばあさんは川へせんたくに行きました。

これだけで、日本人であれば大半が、何の物語の書き出しかがわかるはず。そう「ももたろう」である。

その先のストーリーについても、多くの人が承知しているだろうから、ここでは省略する。これまでに様々な絵で描かれてきたこの昔話を、超個性的な絵とともに語りなおすのが、ガタロー☆マンによる「ももたろう」(誠文堂新光社刊)だ。

■クセが強すぎる「ももたろう」描いたのはやっぱりあの漫画家

勘のいい人であれば、ガタロー☆マンという名前とこの画風を見てピンとくるはず。

表紙

ガタロー☆マン(漫☆画太郎)による「ももたろう」は、子どもも大人も一緒に笑って楽しめる、「子ども向け笑本(えほん)」シリーズの第一弾。

このシリーズは、「悲劇は喜劇に、喜劇は超喜劇に!」というコンセプトで、かなしい結末が大嫌いなガタロー☆マンが、世界中の昔話を独自の解釈を加えて再構築。すべての昔話をハッピーエンドに変える試みだ。

ストーリーはいつもの桃太郎とまったく同じ。川で洗濯をしているおばあさんのところにどんぶらこどんぶらこと大きな桃が流れてきて...。でも...。

表紙

絵のクセが強すぎる!ナンセンスかつグロテスクなのに、どこかコミカルな作風は健在だ。
ももたろうに登場するおばあさんも、ガタロー☆マンにかかると、おなじみの「ばばあ」になる(思えば、登場人物に老人が多い日本の昔話と画太郎作品の相性が悪いはずがない)。ももたろうも猿も犬もキジも、そして鬼たちもしかり。画太郎ワールド全開である。

どこにでもある桃太郎なのに、こんな「ももたろう」は見たことがないという矛盾した感情を抱かせるガタロー☆マンによるこの「笑本」は、期間限定で、声優・杉田智和さんによる朗読音声がついてくる。付録音声を子どもと一緒に聞くのもよし、自分で読み聞かせるのもよし。我が子とともにユニークな絵本体験をしてみてはいかがだろう。

そして第二弾以降、ガタロー☆マンがどんな昔話を手がけていくのかにも注目だ。

(新刊JP編集部)

関連記事

武力を使わず侵略する 日本国防の弱点を突いた「最悪のシナリオ」

「俺が出すのは結果だけだから。」 ローランド、人生相談で名言連発!

「許す・許さない」の二択ではない 家族を「手放す」という選択

朝井まかて『グッドバイ』を生んだ創作作法を明かす

株式会社オトバンク「新刊JP」

次これ読もう、が見つかる「新刊JP」 日本最大級の書籍紹介ウェブサイト。話題の書籍や新刊本をブックナビゲーターが音声で紹介するインターネットラジオ番組「新刊ラジオ」や、書評記事、イベントレポート、出版業界の動向などを提供するニュースメディア「新刊JPニュース」、旬の作家のインタビューを掲載する「ベストセラーズインタビュー」、書店をフィーチャーした企画や電子書籍レビューなど、本にまつわるコンテンツを豊富に揃えています。あなたの「あ、これ読みたい」が見つかるはずです。

記事一覧 公式サイト

新刊JPニュースの一覧

一覧をみる

書籍アクセスランキング

DAILY
WEEKLY
もっと見る

漫画アクセスランキング

DAILY
WEEKLY
もっと見る

当サイトご覧の皆様!
おすすめの本を教えてください。
本のリクエスト承ります!

広告掲載をお考えの皆様!
BOOKウォッチで
「ホン」「モノ」「コト」の
PRしてみませんか?