2020年、新型コロナウイルスの影響は社会の各所に確実に及んでいる。就職活動もその一つで、面接や説明会が今までとはやり方も変わり、オンライン化へと移行している。
ただし、「人が人を選ぶ」という面接の本質は変わらない。今までの面接対策も役に立つはずだが、それに加え、これからの就活はオンライン面接ならではのノウハウを身につけることも必要となる。
『オンライン就活は面接が9割』(瀧本博史著、青春出版社刊)では、オンライン面接で120%の力を出し切るための面接準備術や本番の対策法を解説。また、自己分析の方法やエントリーシートの書き方も紹介する。
では、オンライン面接で注意すべき点は何なのか。本書によると、それは「カメラ目線の使い分け」だ。対面の面接では、面接官の表情を確認しながら話すことができるため、学生は全身を使って、相手の反応を見ながらアピールすることができる。一方、オンラインでは、全身を使ってアピールすることが難しく、真剣さを伝えるには目線をカメラに向けたときだけとなる。なので、テレビ局のアナウンサーのように、緩急をつけて効果的に目線を合わせたり、外す練習が必要となるという。このとき、カメラを下から映すと、面接官に上からの目線を与えてしまうので注意が必要。
また、オンライン面接ならではの6つのルールがある。
1.最初のあいさつが面接の明暗をわける
オンライン面接では、「ノックして扉を開けて...」という入退室がないので、第一印象はオンラインでつながった瞬間に交わされる「最初のあいさつ」となる。時間帯を考えて「おはようございます」「こんにちは」と、爽やかな声がけを心掛けるようにする。
2.たどたどしくてもしっかり自分を伝える
オンライン面接では、応募者の不慣れも考慮して、対面よりも少し長めの時間をとっている場合が多い。「対面だったら伝えられるのに」という後悔がないように、時間を有効活用して、精一杯伝わるように努める。
3.状況説明はコンパクトにする
面接官が見るのは画面位映る範囲のみのため、どうしても単調になりやすく、集中力が途切れがちとなる。自己PRなどの定番質問や状況説明はダラダラと長くならないように、コンパクトに話すよう心掛ける。
4.いつもよりゆっくり「間」を空けて話す
回線の状態によっては、映像や音声にタイムラグが生じる場合があるので、面接官と話がかぶらないよう、いつもよりゆっくりと間を空けて話すようにする。
5.自分の手の位置に気をつける
緊張して話せないようなら話せたほうがいいと、面接中に手を動かして話すことは、あまり気にしない企業が多くなっている。ただし、自分の手がカメラに近すぎると、手と顔の大きさのバランスが極端になることがあるので、カメラと自分の距離感を考えて、予めリハーサルをしておくといい。
6.令和の就活は「自分らしさ」が求められている
画一的な体験ではなく、個人が得てきた体験がどのように企業に活かせるのか、といったことが、最近の採用試験では求められる。「何を目的としてその体験をしようと考えたのかという自分なりの意味づけ」を考えること。それが「自分らしさ」となるのだ。
オンライン選考を実施する企業はこれからも増えていくことが予測される。オンライン就活に対応するためにも、本書を参考にしてみてはいかがだろう。
(T・N/新刊JP編集部)
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