近年、社会問題としてあげられている「スマホ老眼」。
これは、パソコンやスマートフォンの画面を見続けたことによりピントの調節機能そのものが衰えて老眼状態になってしまうという症状のことです。老眼は40代から始まるとされていますが、スマホ老眼は若年層にも広がっているのが特徴です。
目に対して衰えを感じる。それは現代人に共通する悩みなのかもしれません。
そんな中、新しい目のトレーニング法が話題になっています。それが「ガボールパッチ・トレーニング」です。
これは、「ガボールパッチ」と呼ばれるぼやけた棒線模様が無数に並べられたシートの中から、同じ角度、本数の模様を探すというトレーニング法。脳の視覚野を刺激して、その解像度を高める可能性があるといわれ、「脳内視力」の向上が期待できるといいます。
もともとガボールパッチは、イギリスの物理学者であるデニス・ガボール氏が考案し、2017年にニューヨーク・タイムズ紙で紹介されてアメリカで話題に。その後、日本に上陸しました。
扶桑社から出版されている『見るだけで目がよくなるガボールパッチ』(林田康隆監修)によれば、「ガボールパッチ・トレーニング」によって老眼の進行抑制や周辺視野の拡大、動体視力の向上、近視の改善などへの効果が期待されるそう。
さらに、脳を刺激し、情報処理力の向上を促すため、視力だけではなく、物忘れや集中力・記憶力の低下などに悩む人にもすすめています。
では、実際にガボールパッチ・トレーニングを体験してみましょう。
トレーニング時にはいくつかの決まり事があります。
1、同じガボールパッチを探す
2、本は目から40cmほど離す
3、明るい場所で行う
4、1日1回3~10分ほど
5、メガネやコンタクトレンズはつけたままでOK
6、最低でも10日間は続ける
その上で、下の画像を見てみてください(画像が表示されない場合はこちらから)。
この中から好きなガボールパッチ(模様)を1つ選び、それと同じものをすべて探し出してみてください。1つ見つけたら、次は別の模様を選んで探します。全て探す必要はありません。
(画像表示はこちらから)
見つかりましたか?
では、もう一問、本書より出題します。
右上のグラデーションになっている5本の横線と同じ模様を探します。
(画像表示はこちらから)
右上の模様と同じ模様が3つあるのを見つけましたか? もしかしたら、難しく感じた人も多いかもしれませんね。答えは記事の最後に記載しているので、是非チェックしてみてください。
林田さんいわく、ガボールパッチ・トレーニングは、正解を見つけ出すことではなく、よく目を動かし、異なる模様を判別しようとすることが大切。そのため、場所を覚えてしまったシートも、また同じように模様を探す行為をすれば、効果があるそうです。
『見るだけで目がよくなるガボールパッチ』は白黒のガボールパッチだけでなく、イラストや写真を使いながら楽しくトレーニングできる一冊。また、11月29日にはガポールパッチを「日めくり」で実践できる『日めくりガボールパッチ』(林田康隆監修、日比野佐和子協力、扶桑社刊)が刊行されます。
最近、目が疲れてパソコンやスマホのモニタが見にくくなった。新聞や本の文字が読めなくなってきた。そんな悩みを持っている人は最低10日、トレーニングを試してみてはいかがでしょうか。だんだんと視界が変わってくるかもしれませんよ。
(新刊JP編集部)
<答え>
*同じアルファベットのものが、同じガボールパッチです。
【最初の画像の答え】
【2枚目の画像の答え】
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